鉄道カメラマン見聞録

定番はアイボリーにブルー帯「小田急電車」の変遷

金盛正樹・鉄道カメラマン
  • 文字
  • 印刷
ブルーの個性的なフロントマスクが特徴の4000形=神奈川県の小田急電鉄小田原線・読売ランド前-百合ケ丘間で2008年9月3日、金盛正樹撮影
ブルーの個性的なフロントマスクが特徴の4000形=神奈川県の小田急電鉄小田原線・読売ランド前-百合ケ丘間で2008年9月3日、金盛正樹撮影

小田急電鉄ものがたり(2)

 今回は東京・新宿を起点に東京多摩地区や神奈川県を結ぶ小田急電鉄の通勤電車の魅力をお伝えしたいと思います。

 通勤電車というと都市部を走っているイメージですが、小田急は神奈川県の小田原近くになると、山間や田園の中も走ります。そのため列車を取り巻く風景にバリエーションが生まれ、魅力的な撮影場所が沿線に点在しています。これがカメラマンとして感じる小田急の魅力です。

 また実際に電車に乗り込むと、変化に富んだ車窓風景を楽しめます。走行距離が長いこともあり、通勤電車でありながら旅感を味わえるのも小田急の特徴です。

 小田急は小田原線(新宿-小田原)、江ノ島線(相模大野-片瀬江ノ島)、多摩線(新百合ケ丘-唐木田)を合わせた総延長120.5キロの路線を走っており、東京メトロ千代田線とJR常磐線にも乗り入れています。

 続々と通勤電車が発着する朝の新宿駅の混雑ぶりを見れば、新宿を中心とする首都圏の公共交通機関として、小田急の通勤電車がどれだけ重要な役割を果たしているかが分かります。現役車両を中心に小田急の主な通勤電車を紹介します。

初代5000形と8000形の標準色

 初代5000形電車は小田急通勤電車の標準的なデザインを受け継ぐ電車として、1969年にデビューしました。アイボリーの車体にブルー帯という塗装は小田急の通勤電車の標準色でした。

 小田急の通勤電車の代表的な存在として、多くの人がその姿に親しみと懐かしさを感じるでしょう。21世紀に入っても第一線で活躍を続けましたが、2012年ついに運用から離脱しました。

 長く活躍した初代5000形ですが、車両の製造は82年に終…

この記事は有料記事です。

残り879文字(全文1575文字)

金盛正樹

鉄道カメラマン

 1967年神戸市生まれ。千葉大学工学部画像工学科卒業後、商業写真プロダクション「ササキスタジオ」に7年間在籍。1996年からフリー。鉄道専門誌や一般誌に写真を発表している。「鉄道と名のつくものは、実物から模型、おもちゃまで何でも撮影する」がモットー。日本鉄道写真作家協会(JRPS)会員。鉄道と同じくらいクルマも好きで、愛車はスズキジムニー。機械式カメラ、日本史、日本刀など趣味多数。