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「体験がキモ」高崎の文房具店が客を魅了する理由

櫻田弘文・クエストリー代表取締役
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文具専門店「ハイノート」の店内は従業員が手がけたさまざまなPOPがある=筆者提供
文具専門店「ハイノート」の店内は従業員が手がけたさまざまなPOPがある=筆者提供

 群馬県高崎市に本店を置く文具専門店「Hi-NOTE(ハイノート)」は、約5万点の品ぞろえと、従業員の商品知識を生かした店作りで、地元の幅広い層から支持を得ている。同店が目指すのは、店の看板にも記す「Change Stationery,Change Life」だ。

 運営するのは、戦後から地元で文具販売業を営む株式会社アサヒ商会。3代目の広瀬一成さん(44)はネット通販の台頭などで苦戦する中、2010年に本店をリニューアルして、それまでの法人向けの営業に加えて、一般顧客向けの小売りという新たな柱を立ち上げた。現在群馬県内に3店舗を構え、文具店の店舗のあり方を模索し続けている。

POPやワークショップで顧客と接点

 ハイノートの3店舗は広さ190~250坪(約630~830平方メートル)。その中で目を引くのが、商品の種類や用途を紹介する従業員の手書きPOP広告だ。お客はPOPを参考に商品を手に取り、実際に試すことができるサンプルを豊富に用意している。

 また、週末を中心に店内のイベントスペースで、オリジナル缶バッジや御朱印帳の製作といったワークショップを従業員が主催する。つくる楽しさと製作で使う文房具などを実際に体験できる場で、通常10~50人を募集し、満席になることが多かった。

 広瀬さんは「文房具…

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櫻田弘文

クエストリー代表取締役

1955年山梨県生まれ。日本大学卒業後、78年に販売促進の企画・制作会社に入社。2001年、クエストリーを設立して独立。中小企業経営者向けの「クエストリー・ブランディングクラブ」を主宰する他、数多くの専門店や飲食店のブランディングを実践的に指導している。