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4月から新生活「意外に忘れやすい」自動車保険見直し

渡辺精一・経済プレミア編集部
 
 

 4月から新年度。入学、就職、転勤、異動などで新生活をスタートさせる人も多いだろう。人生の節目となるこうしたライフイベントでは、加入している保険の見直しも必要になるが、意外に見落としがちなのが自動車保険だ。ポイントを整理しておこう。

補償されないケースも

 自動車保険は、基本となる補償とそれに追加する特約があり、ライフスタイルや車の使用目的、家族構成などに合わせ、組み合わせる仕組みになっている。

 ライフイベントの際には特約の条件が変わることがあり、それに合わせて補償内容を見直すことが重要だ。損保ジャパンは「見直しをしなかったことで、補償されると思った事故が補償されなかったといった事態にもつながりかねない」と注意を促す。

 どんな場合に、見直しが必要なのか。次のような4人家族の事例を考えよう。

 ・父(52)会社員

 ・母(50)パート勤務

 ・長女(26)会社員で、現在は実家を出て1人暮らし

 ・長男(22)大学4年生で、実家で父母と同居

 父が自家用車を所有しており、現在、運転するのは父と母だけ。自動車保険には、運転者限定特約として「本人・配偶者限定」「35歳以上限定」の二つを付けている。保険料は安くなるが、限定の範囲外の人が運転して事故を起こした時には補償を受けられなくなる。

 また、車は普段の買い物と週末の外出にしか使用しないため、使用目的は「日常・レジャー」にしている。車は使用の仕方で走行距離が変わり、事故に遭うリスクも変わる。「日常・レジャー」は「通勤・通学」「業務」に比べて保険料は最も安い。

 さらに、家族が万一、日常生活の事故を起こしたとしても対応できるよう「個人賠償責任特約」を…

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経済プレミア編集部

1963年生まれ。一橋大学社会学部卒、86年毎日新聞社入社。大阪社会部・経済部、エコノミスト編集次長、川崎支局長などを経て、2014年から生活報道部で生活経済専門記者。18年4月から現職。ファイナンシャルプランナー資格(CFP認定者、1級FP技能士)も保有。