人生に必要な「おカネの設計」

妻の医療と母の介護「ダブル負担」42歳会社員の不安

岩城みずほ・ファイナンシャルプランナー
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 会社員のA夫さん(42)は月収約30万円です。昨年来、妻(42)が持病で入院や通院治療を長く受けており、健康保険の高額療養費制度の適用を受けても、自己負担額が年約70万円になりそうです。また、扶養している母(68)の介護サービスの自己負担額も年約30万円かかる予定です。「医療費と介護費の負担額を軽減できる制度があると聞きました。くわしく教えてください」と私のところに相談に来ました。

年間の自己負担額を軽減する仕組み

 もともと健康保険には、病気やけがの療養で月の自己負担が高額になった場合に、負担を軽減する高額療養費制度があり、A夫さんもその適用を受けています。介護保険にも同じような仕組みとして高額介護サービス費や高額介護予防サービス費があります。それぞれ被保険者の所得に応じて月単位で自己負担額の上限が設けられています。

 これに加えて、高額医療・高額介護合算制度というものがあります。健康保険では高額介護合算療養費と呼び、介護保険では高額医療合算介護(予防)サービス費と呼びます。

 この制度は、A夫さんのように、健康保険に加入する世帯に介護保険の利用者がいて、高額療養費や高額介護(予防)サービス費の適用を受けてもなお大きな負担がある場合に利用できます。年間(8月~翌年7月)の医療費と介護費の自己負…

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岩城みずほ

ファイナンシャルプランナー

CFP認定者、オフィスべネフィット代表、NPO法人「みんなのお金のアドバイザー協会(FIWA)」副理事長。金融商品の販売によるコミッションを得ず、中立的な立場で顧客の利益を最大限にするコンサルティングを実践し、講演や執筆活動も行っている。著書に「人生にお金はいくら必要か」(共著、東洋経済新報社)、「やってはいけない!老後の資産運用」(ビジネス社)などがある。