キャリアセンター ここだけの話!?

コロナ禍で就活は「厳しい?」データに惑わされるな

都内・某共学大進路指導担当
  • 文字
  • 印刷
 
 

 3月中旬から下旬にかけて、就活や企業の採用動向についてのいくつかのデータが報じられた。中には就活生にとって厳しい数字もあったが、それらをどう読んだらいいのだろうか。

同じデータでも違う見方

 文部科学省と厚生労働省が3月19日に発表した2月1日現在の2021年春卒業予定の大学生の就職内定率は89.5%で、前年同期を2.8ポイント下回った。前年に比べて悪化したのは11年以来10年ぶり。また90%を割ったのは5年ぶりで、多くの記事はそこに焦点を当てて伝えていた。新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けた業界が採用を抑制させたことが響いた。

 しかし、データは同じでも、あるネットニュースでは切り口が違っていた。「昨年12月時点の内定率82.2%は前年同期を4.9ポイント下回っていたので、それに比べると今回の2.8ポイント減は下落幅が縮小している」と分析。「就活終盤に来て、企業側の採用意欲が高まったようだ」としている。こうした記事を読めば「思ったほど深刻ではないのか」と感じてしまう。

 では企業の採用意欲はどうか。民間信用調査会社の帝国データバンクが3月15日にまとめた「21年度の雇用動向に関す…

この記事は有料記事です。

残り639文字(全文1137文字)

都内・某共学大進路指導担当

東京都内の共学の大学の「キャリアセンター」に勤めるベテラン大学職員。大学生の就職活動の支援や、進路指導を担当している。