鉄道カメラマン見聞録

「あの色が好き」阪急電車“マルーン”車両の存在感

金盛正樹・鉄道カメラマン
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1971年登場の5100系。マルーン一色に塗られた車体が阪急のアイデンティティーを主張する。=大阪府の阪急電鉄宝塚本線・中津-十三間で2011年3月、金盛正樹撮影
1971年登場の5100系。マルーン一色に塗られた車体が阪急のアイデンティティーを主張する。=大阪府の阪急電鉄宝塚本線・中津-十三間で2011年3月、金盛正樹撮影

 ステンレス製の銀色の電車が標準の現在の鉄道界にあって、車体全面をイメージカラーのマルーン(濃い赤茶色=あずき色)で覆っているのが関西の大手民鉄の一つ、阪急電鉄です。関西では「阪急電車」として親しまれ、「あの色が好き」というファンが多いのが特徴です。5枚の写真とともにお伝えします。

 全体がマルーンの車体は、一目で阪急電車と分かるアイデンティティーを持っています。車体全体に色があるというのは、カメラマンとして写真を撮る上でも魅力的で、昨今はやりの銀色電車と比べて、写真の中で強い存在感を示してくれます。

 ピカピカのマルーンの車体に、内装が木目調の化粧板とゴールデンオリーブ(深みのある緑色)のシートで構成された阪急電車は、他の電車にない洗練された高級感があります。

 阪急電鉄は1910年の開業以来、マルーンの外観をはじめとする伝統の内外装スタイルを一貫して踏襲しています。60~70年代生まれの電車も現役で走っていますが、それらが21世紀生まれの最新電車と並んでも、全く古臭さを感じさせません。長い伝統のなせる業でしょう。

圧巻の大阪梅田駅

 そんな電車がズラリと並ぶのが大阪梅田駅です。阪急電鉄の路線は神戸本線、宝塚本線、京都本線を基幹に構成されていますが、その3路線の電車がいずれも大阪梅田駅を始発駅としているのです。

 マルーンで統一された電車が5編成、6編成と並ぶ様は圧巻です。大阪梅田駅を訪…

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金盛正樹

鉄道カメラマン

 1967年神戸市生まれ。千葉大学工学部画像工学科卒業後、商業写真プロダクション「ササキスタジオ」に7年間在籍。1996年からフリー。鉄道専門誌や一般誌に写真を発表している。「鉄道と名のつくものは、実物から模型、おもちゃまで何でも撮影する」がモットー。日本鉄道写真作家協会(JRPS)会員。鉄道と同じくらいクルマも好きで、愛車はスズキジムニー。機械式カメラ、日本史、日本刀など趣味多数。