ニッポン金融ウラの裏

個人客に助言「独立系投資アドバイザー」の裾野拡大

浪川攻・金融ジャーナリスト
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 独立系の投資アドバイザーである「金融商品仲介業者」が裾野を拡大している。証券会社に属さずに、個人客を相手に助言と証券投資の仲介を行う業者だ。その業者と契約し、自社の証券売買システムを貸与して手数料を得る証券会社も増えてきた。最大手の野村証券も参入している。現状を報告する。

 金融商品仲介業者は、米国で個人向け証券営業を担う「独立系ファイナンシャルアドバイザー」(IFA)と似ていることから「日本版IFA」とも呼ばれている。金融商品仲介業者として財務局に登録することが必要で、法人の業者は900ほど、個人業者は4000人ほどいる。

 証券会社や銀行で証券外務員の資格を取った人が退職後に転身するのが一般的なパターンだ。株式や債券、投資信託などの売買仲介には証券外務員の資格がいるからだ。

「プラットフォーマー証券」も増加

 その仲介業者と契約する証券会社を「プラットフォーマー証券」と呼ぶ。株式、投資信託といった商品のラインアップを提供し、受注・発注システムの貸与、コンプライアンス(法令順守)面のサポートもする。商品売買で顧客から得る手数料を仲介業者と分け合う。

 これまでSBI証券、楽天証券、エース証券がプラットフォーマー証券の代表格として知られてきた。最近になって、プラットフォーマー証券に名乗りを上げる証券会社が増えてきた。野村証券のほか準大手の東海東京証券、中堅証券のいちよし証券、アイザワ証券などだ。

 野村証券の場合、山陰合同、阿波という有力地銀と金融商品を仲介する契約を結んで業務を開始した。来年春にはプラットフォームを充実させ、他の地銀や保険会社に提携網を拡大する方針だ。金融商品仲介業…

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浪川攻

金融ジャーナリスト

1955年、東京都生まれ。上智大学卒業後、電機メーカーを経て、金融専門誌、証券業界紙、月刊誌で記者として活躍。東洋経済新報社の契約記者を経て、2016年4月、フリーに。「金融自壊」(東洋経済新報社)など著書多数。