職場のトラブルどう防ぐ?

「不協和音」中途採用46歳がリーダーから外された事情

井寄奈美・特定社会保険労務士
  • 文字
  • 印刷
 
 

 A太さん(50)は、広告関連会社の企画部長です。新規事業のプロジェクトリーダーとして1年前に採用したB介さん(46)が期待した成果を上げられず、対応に頭を悩ませています。

中途採用のリーダーへの不満

 B介さんは、新卒で総合商社に入って10年ほど勤務し、その後、資源開発関連企業や機械メーカーなどを数年単位で渡り歩きました。会社は、昨年4月に人材紹介会社を通じて、企画部が主導する新規事業のためにB介さんをプロジェクトリーダーとして迎え入れました。即戦力として期待する、いわゆるキャリア採用でした。

 しかし、入社して間もなく、プロジェクトのメンバーからB介さんへの不満の声が上がり始めました。B介さんの入社前から、メンバーらが関係取引先や他部署と何度も協議を重ねて作成したプランを、B介さんがすべて否定する態度をとったからです。

 しかし、否定する根拠は説得力に欠け、B介さんが示した代替プランも実現の可能性が低い内容でした。そもそもB介さんの目指すところが、メンバーの思い浮かべる完成形と大きく異なっていました。

プロジェクトから外され……

 B介さんは自分の考えを押し付ける一方で、メンバーの考えに歩み寄ろうとする姿勢が見られませんでした。B介さんの指示で、いったんはプランを大幅に修正したものの、他部署や…

この記事は有料記事です。

残り1588文字(全文2139文字)

井寄奈美

特定社会保険労務士

大阪市出身。2015年、関西大学大学院法学研究科博士前期課程修了。現在、大阪大学大学院法学研究科博士後期課程在籍中(専攻:労働法)。01年、社会保険労務士資格を取得。会計事務所勤務などを経て06年4月独立開業。井寄事務所(大阪市中央区)代表。著書に『トラブルにならない 小さな会社の女性社員を雇うルール』(日本実業出版社)など。http://www.sr-iyori.com/