地域で光る小さな会社

美容室「裏から支える」京都の卸会社が得る抜群の信頼

櫻田弘文・クエストリー代表取締役
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ガモウ関西が主催する美容技術のセミナー=筆者提供
ガモウ関西が主催する美容技術のセミナー=筆者提供

 美容室は全国に約25万店あるといわれ、コンビニの店舗数の約5倍。その多くは個人経営の小規模店で、経営者自身が美容師であるケースが大半だ。お客の獲得や他店との差別化など競争は激しい。そうした中「美容室の本部」を掲げて、その経営を幅広く支援するのが、近畿を中心にシャンプーなどの美容用品やハサミなど運営に必要な器具を卸販売するガモウ関西(京都市)だ。ニッチな分野で独自の立ち位置を築く同社の戦略に迫る。

「#cuttogetherマスクヘア」の発信

 同社の従業員は90人で、そのうち美容室の経営に関する悩みなどに解決策を示す「コーディネーター」が35人いる。同社は大阪や京都など近畿を中心に約1800店の美容室を顧客とし、1人のコーディネーターが40~60店を担当する。店舗を訪問し、卸販売をしたり、顧客からの相談を受けたりしてきた。

 だが昨年から、新型コロナウイルスの感染拡大で直接訪問が難しくなった。美容室も影響を受け、オンラインで経営相談を受ける中で実現したのが、マスクをしていても似合う髪形をネット上で発信する取り組みだった。

 同社が音頭を取ることで、ネット交流サービス(SNS)のインスタグラムに「#cuttogetherマスクヘア」というハッシュタグをつけてカットなどの写真を投稿する動きが、多くの…

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櫻田弘文

クエストリー代表取締役

1955年山梨県生まれ。日本大学卒業後、78年に販売促進の企画・制作会社に入社。2001年、クエストリーを設立して独立。中小企業経営者向けの「クエストリー・ブランディングクラブ」を主宰する他、数多くの専門店や飲食店のブランディングを実践的に指導している。