人生に必要な「おカネの設計」

イデコ初心者に教えた「コストと運用結果」の深い関係

岩城みずほ・ファイナンシャルプランナー
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 会社員のA太さん(40)は、昨年から個人型確定拠出年金(iDeCo、イデコ)を始めました。しかし、現在は国内株、外国株、国内債券、外国債券などを運用対象とする投資信託を選ばず、定期預金にしています。投資信託で運用したいと思っていますが、商品がたくさんあってどれを選べばよいかわからないといいます。「商品を選ぶポイントを教えてください」と私のところに相談にきました。

イデコでかかる三つのコスト

 資産運用は将来必要になるお金を、合理的に長期にわたってゆっくり増やしていくことが大切です。投資対象をグローバルに分散して、運用コスト(費用)を抑えていく必要があります(前回参照)。

 そのため、運用コストの観点から投資信託を選ぶことが、重要なポイントです。私はまずイデコで運用する場合にかかるコストについて、A太さんに説明しました。

 イデコでかかるコストには、最初に口座を作る際の「加入時手数料」、口座の運用期間中にかかる「口座管理手数料」、運用する商品ごとにかかる「信託報酬」――の三つがあります。通常、投資商品の購入時にかかる販売手数料は、イデコの場合はゼロ円(「ノーロード」といいます)です。

目論見書の確認を

 それぞれの手数料について見ていきましょう。

 加入時手数料は、口座を作る際に1度だけ必ずかかる費…

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岩城みずほ

ファイナンシャルプランナー

CFP認定者、オフィスべネフィット代表、NPO法人「みんなのお金のアドバイザー協会(FIWA)」副理事長。金融商品の販売によるコミッションを得ず、中立的な立場で顧客の利益を最大限にするコンサルティングを実践し、講演や執筆活動も行っている。著書に「人生にお金はいくら必要か」(共著、東洋経済新報社)、「やってはいけない!老後の資産運用」(ビジネス社)などがある。