シニア市場の正体

コロナ禍の1年「シニア女性の生活と意識」どう変化?

梅津順江・株式会社ハルメク 生きかた上手研究所所長
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 新型コロナウイルスの感染拡大が起こり、1年以上がたちました。この1年で、シニア女性の外出頻度は減りました。一方、シニア女性は新型コロナによる変化に戸惑いながらも、人生を前向きに、たくましく生活を続けています。私が所属する会社の女性向け月刊情報誌「ハルメク」に寄せられた声から、シニア女性のコロナに対する意識を読み解きます。

コロナに関する多くの声

 情報誌には「あなたからハルメクへの短い手紙」という欄があります。読者からハガキで、最近の悩みや気になることなど広く意見を募り、毎号いくつかの声を紹介しています。このハガキは毎月約2000通ほど届き、当社の社員全員が目を通します。顧客の悩みや新たなニーズを見つけ出すツールにもなっています。

 私は、毎月このハガキから、その時点でシニア女性が何を思い、どういった生活をしているかを読み解くことに努めています。特にこの1年間は、コロナに関する声が大半でした。ただ、昨年と今年を比べてみると、制限がある状況を肯定的に捉えて、新しい楽しみを見つけ出そうとする姿が見えました。

状況を嘆きながらも楽しみを

 まず、約1年前の2020年3~4月にかけて届いた声を見てみます。

 この時期に多かったのは、状況を嘆くものでした。例えば「多くの人が行き場のない不安の中で生活してい…

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梅津順江

株式会社ハルメク 生きかた上手研究所所長

大阪府生まれ。杏林大学社会心理学部卒業後、ジュジュ化粧品(現・小林製薬)入社。ジャパン・マーケティング・エージェンシーを経て、2016年3月から現職。主に50歳以上のシニア女性を対象にインタビューや取材、ワークショップを行っている。著書に、「この1冊ですべてわかる 心理マーケティングの基本」(日本実業出版社)などがある。