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「コロナ後」の地域再生!人材維持で力を蓄えよ

星野佳路・星野リゾート代表
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星野リゾートの「青森屋」で行われたねぶたの作製=同社提供
星野リゾートの「青森屋」で行われたねぶたの作製=同社提供

 新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が進展し、「アフターコロナ」が到来すれば、日本の観光は完全復活する。星野リゾート代表の星野佳路さんはそう展望します。地域が再生を果たすため、その時が来るまで、どう力を蓄え、備えを整えていくべきか。星野さんが語ります。

星野佳路の家業のメソッド

 コロナ禍を乗り越えるために、最も重要なのは、観光人材をしっかり維持することだと思います。金融機関からお金を借りることはできても、人材を借りることはできません。一時的に経営が苦しいからといって、人材を維持できていないと、「コロナ後」が到来し、旅行需要が元通りになって「さあ、これから」という時に、その需要をとらえる手段がなくなってしまいます。

 私が星野リゾートを経営するようになって、30年になります。この30年間で、私が取り組んできたのは、まさに観光人材の育成でした。今の星野リゾートを支えてくれているのは、私たちの社員の能力であり、実力であり、多様性です。ここまで育ててきた人材によって、星野リゾートという会社組織が成り立っています。

 ワクチン接種の進展によって、コロナ禍の出口は次第に見えてきます。もう少し我慢し、これを乗り越える。観光人材を維持できているかどうかによって、「コロナ後」に復活するスピードに差が出てきます。今は力を維持し、蓄え、復活に備えることが、最も重要だと考えています。

「もう少し我慢」観光人材の維持で復活を期す

 星野リゾート…

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星野佳路

星野リゾート代表

 1960年、長野県生まれ。慶応大経済学部卒業後、米コーネル大ホテル経営大学院修士課程修了。91年に星野温泉(現・星野リゾート)代表。温泉旅館だった家業を「世界で通用するホテル会社」にするとの目標のもと、所有と運営を一体とする日本の観光産業でいち早く運営特化戦略をとり、大きく変貌、成長させた。