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大学生の国民年金保険料は「親が払う」が一番おトク

渡辺精一・経済プレミア編集部
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 子どもの大学費用に悩む家庭は少なくない。大学生の2人に1人は、家計では負担できず奨学金に頼っているのが現状だ。だが、授業料などの学費は手当てできたとしても、見落としがちな「もうひとつの在学中の費用」がある。20歳以降にかかる国民年金の保険料だ。

国立大の授業料「1年分」が上乗せ

 日本に住むすべての人は20歳から国民年金の被保険者となり、保険料を納める義務がある。収入がない大学生も同様だ。

 大学入学前はあまり気づかないが、在学中の年金保険料負担は意外に大きい。

 18歳で大学に入学し、4年で卒業するケースでみよう。国民年金には20歳になった月(1日生まれの人は前月)から加入する。2021年度の保険料は月1万6610円。4月生まれなら36カ月分で約59万8000円、3月生まれなら25カ月分約41万5000円になる。

 教育費でいえば、国立大学の標準授業料(53万5800円)ほぼ1年分の負担が上乗せになると考えればいいだろう。

 この保険料を誰がどう負担するか。納付義務のある被保険者は学生本人だが、世帯主も納付の連帯責任を負う。親が払っても贈与税はかからず、問題はない。ただし、学生については、申請すれば納付を猶予できる「学生納付特例」という選択肢もある。本人の所得制限があるが、目安としてアルバイトなどの年収194万円以下なら申請できるため、大半の学生は申請可能だ。親などの所得は問われない。

3人に2人が「先送り」特例

 この学生納付特例のポイントは二つある。

 第一に、特例はあくまで納付を一時的に猶予するだけで、免除するわけではないことだ。後で保険料を納めないと、将来受け取る老齢基礎年金…

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渡辺精一

経済プレミア編集部

1963年生まれ。一橋大学社会学部卒、86年毎日新聞社入社。大阪社会部・経済部、エコノミスト編集次長、川崎支局長などを経て、2014年から生活報道部で生活経済専門記者。18年4月から現職。ファイナンシャルプランナー資格(CFP認定者、1級FP技能士)も保有。