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仕事つまらない? 山崎元さんが見たFIREという生き方

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書店にはFIRE関連の本が並ぶ=東京都中央区で、松岡大地撮影
書店にはFIRE関連の本が並ぶ=東京都中央区で、松岡大地撮影

 若者を中心に、経済的自立をして会社を早期退職するFIRE(Financial Independence、Retire Early)への共感や憧れが高まっている。何が背景にあるのか、FIREを達成すれば安心・幸せといえるのか。資産運用に詳しく、転職経験も豊富な経済評論家の山崎元さんと、若者の意識や働き方に詳しい東京大学大学院教授の本田由紀さんに、FIREの「光と影」を聞いた。【加藤美穂子、松岡大地/経済部】

経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員 山崎元さん

大事なのは会社に「縛られないお金」

 ――定年を迎える前に資産を作り、会社を辞めるというFIREの考え方が注目されています。山崎さんは商社や内外の金融関係会社での勤務を経て、現在は証券会社に籍を置く傍ら経済評論家をされています。昔と今とでは会社員の働き方や考え方は違いますか?

 ◆若者にとって仕事がつまらなくなり、同時に稼ぐことに対する不安感が大きくなっているのではないでしょうか。日本経済がまだ成長していた頃は、会社も成長して収入が上がる中で、「仕事をしていれば大丈夫」「働くことが面白い」という意識が人々にあったように感じます。

 好きな仕事をして、転職や自営も自在にできれば、仕事から引退するためにお金を蓄えたいと強くは思わないでしょう。若い人にとってFIREの概念が響くようになったのは、成長への期待が乏しいからではないでしょうか。

 ――FIREを達成した人に取材をした時に、FIREの「RE=リタイア」よりは「FI=ファイナンシャル・インディペンデンス(経済的自立)」が重要だと言っていました。

 ◆FIREの良い面は、「会社に縛られないお金」を早く作れるこ…

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