赤間清広の「ちょっと寄り道」経済ニュース

「日本殺すにゃ…」キーマン甘利氏が語る経済安保

赤間清広・毎日新聞経済部記者
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インタビューに答える甘利明衆院議員=東京都千代田区で2021年5月、町野幸撮影
インタビューに答える甘利明衆院議員=東京都千代田区で2021年5月、町野幸撮影

 米中両国によるハイテク覇権争いを契機に、世界的な潮流になりつつある「経済安全保障」。これまで日本国内では、経済と安全保障を切り離して、米中の双方と「うまく付き合っていく方法」が論じられることが多かったが、もはやそうした「いいところ取り」の時代は終わったのかもしれない。この分野のキーマン、甘利明・自民党新国際秩序創造戦略本部座長は、経済安保への対応は企業にとって「今そこにある危機」と唱える。中国IT大手テンセント子会社から出資を受けた楽天グループの三木谷浩史会長兼社長からも事前に相談を受けていたという甘利氏。経済安全保障とは何なのか。詳しく聞いた。【聞き手・赤間清広/経済部】

 ――なぜ、いま経済安全保障が重要なのですか?

 ◆経済は時として武力以上の武器になる。新型コロナウイルスの感染拡大で、このことが改めて浮き彫りになった。例えば日本で流通するマスク、医療用の手袋、ガウンなどは大部分が中国製。この輸出を止められたら即、医療崩壊につながってしまう。

 エッセンシャルワーク(社会を支えるために必要不可欠な仕事)で必須となる物品を、政治的な緊張関係にある国に依存するのは明らかにリスクだ。「日本殺すにゃミサイルいらぬ。マスク一つあればいい」というのが現状…

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赤間清広

毎日新聞経済部記者

 1974年、仙台市生まれ。宮城県の地元紙記者を経て2004年に毎日新聞社に入社。気仙沼通信部、仙台支局を経て06年から東京本社経済部。16年4月に中国総局(北京)特派員となり、20年秋に帰国。現在は霞が関を拠点に、面白い経済ニュースを発掘中。新著に「中国 異形のハイテク国家」(毎日新聞出版)