シニア市場の正体

「シニアの終活」調査から見える新ビジネスの芽とは

梅津順江・株式会社ハルメク 生きかた上手研究所所長
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 死後の準備を事前にする「終活」という言葉が使われるようになって、10年ほどたちました。当初は「お墓」「葬式」の準備を指していましたが、その範囲は徐々に広がり、いまでは「片付け」「ついの住まい」「デジタル遺品」など生前整理までを含むようになりました。

 私が所属する「ハルメク 生きかた上手研究所」は、今年3月に2回目の「終活に関する意識調査」をウェブ上で行い、60~74歳の1008人(男女各504人)から回答を得ました。18年11月にも同様の調査(回答者の対象年齢は同じで男女各360人の計720人)を行っています。2回の調査からは、シニアの終活に対する意識の変化と、新たなビジネスの芽があることが感じられました。

終活は何をする?

 まず、シニアの「終活」に対する認識を確認しましょう。

 調査では「あなたの『終活』の認識を教えてください(30の選択肢から複数選択可)」と質問しました。2回の調査ともに「金融口座・金融商品の整理(21年42.3%、18年40.3%)」「家具や家の中の荷物整理・処分(21年41.3%、18年37.2%)」「衣服やアクセサリーなど身につけるものの整理・処分(21年29.8%、18年32.4%)」がトップ3です。おカネやモノといった身近なことの片付けを意識する人が多いという結果でした。

 次に認識として多いのが「遺言書・遺産分与の作成(21年27.6%、18年30.…

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梅津順江

株式会社ハルメク 生きかた上手研究所所長

大阪府生まれ。杏林大学社会心理学部卒業後、ジュジュ化粧品(現・小林製薬)入社。ジャパン・マーケティング・エージェンシーを経て、2016年3月から現職。主に50歳以上のシニア女性を対象にインタビューや取材、ワークショップを行っている。著書に、「この1冊ですべてわかる 心理マーケティングの基本」(日本実業出版社)などがある。