経済記者「一線リポート」

新商品売れすぎで出荷休止 「品薄商法」か?

松山文音・毎日新聞経済部記者
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アサヒビールが発売し、売り切れが続出した「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」=1月6日、中津川甫撮影
アサヒビールが発売し、売り切れが続出した「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」=1月6日、中津川甫撮影

 ビールやコーヒー飲料の新商品が予想以上の売れ行きとなり、生産が追いつかずにメーカーが急きょ出荷を休止するケースが相次いでいる。報道向けのリリースを受け取るたびに不思議に思う。なぜヒットを予測して事前に準備しておけないのか。それとも、わざと売り切れの状況を作って話題づくりを狙う「品薄商法」なのか―-? メーカーに疑問をぶつけてみた。

ビールやコーヒー飲料売り切れ続出

 アサヒビールは4月6日、コンビニエンスストアで新商品の「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」の先行販売を始めた。缶のふたが全開し、居酒屋のジョッキで飲む生ビールのような泡が楽しめる斬新な商品だ。発売直後から売り切れが続出し、2日後に出荷の一時休止を発表。20日にコンビニ以外の小売店も含め一般販売を開始したが、4月に製造を予定していた98万ケースを大幅に上回る注文があり、わずか1日で、4月製造分を出荷次第販売を休止すると発表した。

 日本コカ・コーラも、3月に「綾鷹カフェ 抹茶ラテ」、4月に「コスタコーヒー ブラック」「カフェラテ」を発売したが、「想定以上の売れ行き」(同社)でいずれも出荷の一時停止を余儀なくされた。

 「品薄商法」は「飢餓商法」とも呼ばれ、意図的に出荷を減らすなどして、話題づくりとともに消費者の購買意欲をかき立てるおきて破りの販売手法を指す。アサヒビール広報の邱瑋婷さんに疑問をぶつけて…

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松山文音

毎日新聞経済部記者

 1994年大阪府生まれ。2016年入社。徳島支局を経て、21年4月から東京経済部。商社・流通など民間企業を主に取材している。