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「睡眠の質ワースト」富山県の寝具専門店が伝える快眠法

櫻田弘文・クエストリー代表取締役
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NELSのヘッドマッサージ体験のワークショップ=筆者提供
NELSのヘッドマッサージ体験のワークショップ=筆者提供

 富山市の寝具専門店「NELS(ネルズ)」は、2020年12月にオープンしたばかりの店だ。同市で創業173年を迎え、北陸最大級の売り場面積を持つ郊外店など4店舗を展開する老舗家具店「米三(こめさん)」が、「働く世代の女性の睡眠不足が全国ワースト1位」という課題を抱える富山県の人たちの、睡眠の質の向上を目指して出店した。

アドバイスで成約率70%

 NELSの店舗は、JR富山駅から南西に徒歩約15分ほどの、富山城や県庁、市役所などからほど近い場所にある。春には桜の名所としてにぎわう松川沿いにあった高級飲食店の跡地だ。落ち着いたたたずまいの建物の中で、川沿いの借景を眺めながら、顧客は寝具を選んだり、睡眠に関するアドバイスを受けられたりする。

 店名は、自然(Natural)、環境(Environment)、暮らし(Living)、眠り(Sleep)の頭文字から名付けた。米三の常務取締役でNELS代表の増山隆さん(40)は、「ウールやキャメル、カシミヤなどの自然素材を使った寝具を取りそろえ、一日の時間の流れの中で自然に質のよい眠りを手にするための提案をしています」と話す。

 客層は県内の30~60代の女性が中心で、眠りに関する悩みを抱えている。同店のベッドと寝具のセットは約50万円からと安い買い物ではないが、同店の睡眠コンサルタントのアドバイスに納得する顧客が多く、その場合の成約率は約70%…

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櫻田弘文

クエストリー代表取締役

1955年山梨県生まれ。日本大学卒業後、78年に販売促進の企画・制作会社に入社。2001年、クエストリーを設立して独立。中小企業経営者向けの「クエストリー・ブランディングクラブ」を主宰する他、数多くの専門店や飲食店のブランディングを実践的に指導している。