人生に必要な「おカネの設計」

コロナ禍の減収「国民年金保険料の特例」活用を

岩城みずほ・ファイナンシャルプランナー
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 独身で派遣社員だったA子さん(44)は新型コロナウイルス禍で派遣切りにあい、現在はアルバイトとして働いています。手取り収入が減り、生計を維持するのが苦しいと私のところに相談に来ました。「派遣社員のころは派遣会社の厚生年金に入っていましたが、アルバイトになって国民年金になり、毎月の保険料を支払うのが特に厳しい」といいます。

国民年金保険料の免除・納付猶予制度

 日本に住む原則20~60歳のすべての人は国民年金に加入します。国民年金の被保険者になって受給の要件を満たすことで、老齢、障害、死亡について「基礎年金」を受給できることになります。被保険者は、自営業者などが第1号、会社員などが第2号、会社員の妻などが第3号に分類されます。

 A子さんは、派遣社員の時は第2号で、基礎年金の上乗せ部分である厚生年金に加入していました。派遣会社が保険料を折半して支払います。保険料は給与から差し引かれていたため、大きな負担を感じていませんでした。

 しかし、アルバイトになって働く時間や収入の関係で国民年金だけ(第1号)となり、その保険料を手取りの中から支払わなければなりません。2021年の国民年金保険料は月1万6610円です。そこで私は、国民年金保険料の免除・納付猶予制度についてA子さんに説明しました。

 収入の減少などの経済的な理由で国民年金保険料の納付が困難な人は、保険料の免除・納付猶予を申請することが…

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岩城みずほ

ファイナンシャルプランナー

CFP認定者、オフィスべネフィット代表、NPO法人「みんなのお金のアドバイザー協会(FIWA)」副理事長。金融商品の販売によるコミッションを得ず、中立的な立場で顧客の利益を最大限にするコンサルティングを実践し、講演や執筆活動も行っている。著書に「人生にお金はいくら必要か」(共著、東洋経済新報社)、「やってはいけない!老後の資産運用」(ビジネス社)などがある。