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また上がる「火災保険料」でも節約より重視したいこと

渡辺精一・経済プレミア編集部
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2019年台風19号で吉田川が氾濫し、浸水した住宅地を見つめる男性=宮城県大崎市鹿島台で2019年10月、和田大典撮影
2019年台風19号で吉田川が氾濫し、浸水した住宅地を見つめる男性=宮城県大崎市鹿島台で2019年10月、和田大典撮影

 自然災害が多発していることなどを背景に、火災保険の保険料が2022年度に過去最大となる全国平均1割程度の値上げとなる見通しとなった。19年度から4年間で3度目の引き上げで、家計の負担は増す。ただし、節約を考えて補償内容を見直したい場合には注意点がある。

参考純率引き上げは過去最大

 火災保険は、火災だけでなく、自然災害による損害を幅広く補償する「住まいの保険」だ。火災・落雷・爆発▽台風などの風災・ひょう災▽雪災▽洪水や土砂崩れなどの水災――などによる損害を補償する。

 その保険料はどう決めるのだろうか。

 損害保険は、事故で損害が発生したときの補償を得るために契約者(被保険者)が損保会社に保険料を支払い、実際に損害が発生すると損保会社が契約者に保険金を支払う。保険金額(保険金の上限額)に対し、契約者が支払う年間保険料の割合を「保険料率」といい、そのうち将来支払う保険金に充てる部分を「純保険料率」という。

 つまり純保険料率は保険契約する時点では定まらない。そこで損保会社でつくる損害保険料率算出機構が、各社の過去のデータから保険金の支払い確率を算出し、災害予測シミュレーションも加味して、その参考となる「参考純率」を示している。各社はこの参考純率をもとに経費コストを考慮して独自に保険料を決める。

 同機構は6月16日、この参考純率を全国平均で10.9%引き上げると発表した。引き上げは4年間で3度目となり、上げ幅は過去最大となった。19年10月に東日本各地を襲った台風19号の被害など、19~20年度に発生した風水害で保険金支払いが急増したことを反映したものだ。

 さらに、同機構は「自然災害の…

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渡辺精一

経済プレミア編集部

1963年生まれ。一橋大学社会学部卒、86年毎日新聞社入社。大阪社会部・経済部、エコノミスト編集次長、川崎支局長などを経て、2014年から生活報道部で生活経済専門記者。18年4月から現職。ファイナンシャルプランナー資格(CFP認定者、1級FP技能士)も保有。