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「今の会社、スキル伸ばせない?」副業を始める若者たち

松岡大地・毎日新聞経済部記者
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今年4月から副業を始めた間瀬清香さん=東京都内で、松岡大地撮影
今年4月から副業を始めた間瀬清香さん=東京都内で、松岡大地撮影

 「会社にしがみつかない生き方」をどうすれば実現できるだろう。新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、テレワークが普及して柔軟な働き方が広がった一方、勤め先の業績悪化で収入減や雇用不安に直面した人もいる。そして何より、世の中はほんの短期間で変化すること、将来は誰にとっても見通せないものであることを見せつけられた。これからも一つの会社で働き続けるべきなのだろうか。その答えを探すため、副業を始めた若者たちの姿を追った。【毎日新聞経済部・松岡大地】

「会社にしがみつかない」生き方を探して

 「見出しをもう少し分かりやすくしよう」「ユーザーのインタビューも入れよう」。東京都心のマンションの一室。間瀬清香さん(27)は自宅でウェブ会議システムを使い、毎週、ベンチャー企業「ナナメウエ」(東京都港区)が運営する若者向けの音声SNS「Yay!」(イェイ)の広報PRのメンバーとプレスリリースの執筆などでアイデアを出し合う。

 広報PRは今年4月から始めた副業だ。本業は大手IT企業で、日中はインターネット広告の営業をこなす。副業の収入は月10万円ほど。新型コロナの影響で本業のボーナスが減った分を結果的に相殺できるだけの副収入だ。

 愛知県の生まれ。中学生の時、リーマン・ショックが起き、父親が経営する木材会社の経営が悪化した。「大変な状況を目の当たりにしたから、会社にぶら下がるのは、ないだろうと何となく思っていた」。進学した同志社大ではイベントやワークショップを企画する学生団体を作ったが収益を得る難しさも感じていた。「自分でやることの大変さは痛感していた。まずは修業しようと思って就職した」

 2018年に新卒で入社。1週間のうち3日ほどは外回りの営業で埼玉や千葉などに電車で行く日々…

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松岡大地

毎日新聞経済部記者

1989年岩手県生まれ。青山学院大卒。地元のテレビ局勤務を経て、2014年9月、毎日新聞社入社。静岡支局を振り出しに19年5月から東京経済部。これまで証券、メガバンク、自動車業界を担当。現在は特定の担当を持たずにさまざまなテーマを取材する遊軍。