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苦しい時ほど忙しく? 星野リゾート開業ラッシュの理由

星野佳路・星野リゾート代表
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星野リゾートの星野佳路代表=東京都千代田区の「星のや東京」で、手塚耕一郎撮影
星野リゾートの星野佳路代表=東京都千代田区の「星のや東京」で、手塚耕一郎撮影

 コロナ禍で打撃を受けた観光業界の中でも、都市にある宿泊施設はビジネス客の激減や各種イベントの中止などの影響を受け、特に厳しい状況に置かれました。そうした中、星野リゾートは2021年中に京都市内で三つのホテルを新たにスタート。星野佳路代表が都市観光の行方を語ります。

星野佳路の家業のメソッド

 星野リゾートは、旅館やホテルといった施設を持たず、運営に特化した会社です。施設を所有するオーナー会社や投資家とパートナーになり、ホテル・旅館の運営を請け負います。実は、今回のように業界が厳しい状況になった時ほど、星野リゾートの仕事は増えるのです。

 業界全体が好調な時期には、どこのホテル・旅館も忙しく、業績にあまり差が出ません。しかし、コロナ禍のように業界が危機的な状況になると、経営不振に陥った施設のオーナー会社や投資家が、従来の運営方法に疑問を感じ、「もっと運営力のある会社に任せたい」と考えるようになります。

 星野リゾートは01年の「リゾナーレ八ケ岳」(山梨県北杜市)を手始めに、全国各地で施設再生を手掛けてきました。今回の京都の3軒のホテルも、再生を目指すオーナーさんから声を…

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星野佳路

星野リゾート代表

 1960年、長野県生まれ。慶応大経済学部卒業後、米コーネル大ホテル経営大学院修士課程修了。91年に星野温泉(現・星野リゾート)代表。温泉旅館だった家業を「世界で通用するホテル会社」にするとの目標のもと、所有と運営を一体とする日本の観光産業でいち早く運営特化戦略をとり、大きく変貌、成長させた。