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USJ復活の森岡毅氏語る「西武園ゆうえんち」再生論

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森岡毅さん(右)。2020年1月に西武園ゆうえんち再生の計画概要を発表。西武ホールディングス、後藤高志社長(左)からの直々の依頼だった 西武ホールディングス提供
森岡毅さん(右)。2020年1月に西武園ゆうえんち再生の計画概要を発表。西武ホールディングス、後藤高志社長(左)からの直々の依頼だった 西武ホールディングス提供

 テーマパークのUSJ(大阪市)をはじめ、多くの事業再建に関わってきた森岡毅さんは、今年5月にリニューアルオープンした「西武園ゆうえんち」の再生も指揮した。森岡さんに詳しく話を聞いた。

(聞き手=村田晋一郎・編集部)

── 今回、西武園ゆうえんちのリニューアルに関わりました。1年半前の計画発表会では「難しい案件」だと語っていました。

森岡 一番の問題は、消費者が西武園ゆうえんちに対して明確なイメージを持っていないこと。近年は集客が下がり、消費者のイメージが希薄化していました。

 次に、遊園地のある埼玉県所沢市という場所です。都心から電車で1時間前後ですが、この物理的距離より精神的に微妙な距離感があり、すぐに行ける感じではない。三つ目は多くの施設が古く、消費者の需要からズレていた。

 そして最後は、予算が100億円という制約があったことです。西武園ゆうえんちの経営規模からすれば大きな金額ですが、パーク全体をリニューアルできる規模ではない。限られた予算でのリニューアルはチャレンジでした。

 <西武園ゆうえんちは1950年開業。ピークの88年には年間約194万人を集めたが、近年は需要が低迷し、2018年には約49万人まで減っていた。西武グループは所沢エリア一体の再開発を進めており、西武園ゆうえんちのリニューアルはその一環。白羽の矢が立ったのが、森岡さん率いるマーケティング集団「刀」だった。>

面白い体験があるか

── プロジェクトを始めるにあたり、まず考えたことは?

森岡 困難ですが大義があると思いました。まず、日本中に同じような経営規模で、同じような課題を抱えている集客施設は多い。もし西武園ゆう…

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