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「池袋より大塚が面白い」星野リゾートの都市観光戦略

星野佳路・星野リゾート代表
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「ご近所ガイドOMO(おも)レンジャー」が大塚の街の魅力を紹介する=星野リゾート提供
「ご近所ガイドOMO(おも)レンジャー」が大塚の街の魅力を紹介する=星野リゾート提供

 星野リゾートが都市で展開するホテル「OMO(おも)」は、地元の人々のライフスタイルに触れることをコンセプトにしています。東京では、ターミナル駅のある池袋ではなく、その隣の大塚に立地するOMO。都市観光の新たな可能性はどこにあるのでしょうか? 星野佳路代表が解き明かします。

星野佳路の家業のメソッド

 これから星野リゾートはもっと地方都市に進出していきたいと考えています。日本は地方都市ごとに特色豊かな国であり、すごく面白くなる可能性を秘めています。

 人口はそれほど多くないけれど、観光地として有名な地方都市はたくさんあります。例えば函館、松本、熊本といった都市です。

 前回(「苦しい時ほど忙しく? 星野リゾート開業ラッシュの理由」)もお話ししたように、ホテル・旅館運営会社である星野リゾートは、施設のオーナー会社や投資家と組むことが前提ですが、「こういう都市でないと進出しない」と何らかの制限を設けているわけではありません。

 現在、北海道・旭川や東京・大塚などで展開しているOMOには、「ご近所ガイドOMOレンジャー」というスタッフがいます。OMOレンジャーたちはどんな役割を担っているのか。まず、ホテルと周辺施設の一般的な関係を説明させてください。

 通常、ホテルとその周辺500歩以内にあるレストランや店舗は、競合関係にあります。ホテルとしては自らの売り上げを伸ばしたいですから、…

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星野佳路

星野リゾート代表

 1960年、長野県生まれ。慶応大経済学部卒業後、米コーネル大ホテル経営大学院修士課程修了。91年に星野温泉(現・星野リゾート)代表。温泉旅館だった家業を「世界で通用するホテル会社」にするとの目標のもと、所有と運営を一体とする日本の観光産業でいち早く運営特化戦略をとり、大きく変貌、成長させた。