イマドキ若者観察

京大にも「カレー部」なぜ若者たちがハマるのか

藤田結子・明治大商学部教授
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カレー好きが高じて、ナンやタンドリーチキンを焼く窯を購入する若者もいるという
カレー好きが高じて、ナンやタンドリーチキンを焼く窯を購入する若者もいるという

 辛い料理が食べたくなる季節。しかし、季節を問わず本格的なインドカレーを作り、アパートに持ち込んだ窯でナンを焼いている学生がいます。なぜ若者たちはインドカレーに情熱を注ぐのでしょうか。現役学生がリポートします。

カレー部入部をめざして京大受験

 大学生のサークル活動といえば、テニスなどのスポーツ、ダンスや音楽、オタク趣味などが代表的です。しかし、最近、インドカレーのサークルが増えています。

 その一つ、京都大学カレー部(非公認サークル)は「カレーは愛。愛こそカレー。それがジャスティス」というモットーを掲げ、約25人の部員が所属しています。作るカレーはシカやイノシシの肉などを用いた本格的なカレーです。総料理長を務める翔太さん(仮名)は、こう話します。

 「カレー好きが高じて自宅にナンやタンドリーチキンを焼く窯を購入しました。高校3年生の時にカレーに出合い、ナンの大きさに感動して、インドカレーに魅せられてしまいました」

 翔太さんは受験勉強中に京大カレー部の存在を知り、入部することを受験勉強のモチベーションにしたそうです。晴れて合格した後は、大学が始まる前からカレー部に入部、活動を始めました。

SNSにカレー好きのオープンチャットも

 「学生カレー連合(通称SCU)」という団体に所属する菜月さん(仮名)。シェアハウスに暮らし、「そこでみんなでカレーを作りながら楽しく過ごしてる」そうです。

 ツイッターでインド料理好きな人が集まるシェアハウスの入居者募集を見たことがきっかけでした。仲間の優花さん(仮名)は、カレーを介したコミュニティーの広がりについてこう話します。

 「カレー好き同士が…

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藤田結子

明治大商学部教授

東京都生まれ。慶応義塾大を卒業後、大学院留学のためアメリカとイギリスに約10年間滞在。06年に英ロンドン大学で博士号を取得。11年から明治大学商学部准教授、16年10月から現職。専門は社会学。参与観察やインタビューを行う「エスノグラフィー」という手法で、日本や海外の文化、メディア、若者、消費、ジェンダー分野のフィールド調査をしている。