経済プレミア・トピックス

コロナで業績好調な自転車「五輪」も追い風となるか

川口雅浩・経済プレミア編集部
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東京五輪の自転車男子ロードレースで、ゴール地点の富士スピードウェイ(奥)を目指して走る出場選手たち=静岡県小山町で2021年7月24日、平川義之撮影
東京五輪の自転車男子ロードレースで、ゴール地点の富士スピードウェイ(奥)を目指して走る出場選手たち=静岡県小山町で2021年7月24日、平川義之撮影

 新型コロナウイルスの感染拡大で世界的に自転車の需要が高まっている。自転車部品大手のシマノが7月27日に発表した2021年6月中間連結決算は売上高、最終(当期)利益とも過去最高を更新した。

 大阪・堺に本社を構えるシマノは釣り具なども手掛けるが、変速機やブレーキなどの自転車部品が売上高の約8割を占める。世界中の自転車メーカーに部品を供給し、その市場支配力から「自転車界のインテル」とも呼ばれる。変速機の付いたスポーツタイプの自転車の部品では世界トップクラスのシェアを誇る。

 シマノは今回、21年12月期の連結業績予想を上方修正し、売上高が前期比32.3%増、最終利益が同47.6%増となり、通期でも過去最高を更新すると見込んでいる。

 自転車専門店「サイクルベースあさひ」を全国に展開し、自転車販売で業界トップの「あさひ」(本社・大阪市)が6月28日に発表した22年2月期第1四半期(2~5月)決算も、売上高、最終利益が過去最高を更新した。通勤・通学用の10万円前後の電動アシスト自転車が人気で、電動アシスト車の売上高は前年同期比で約6割伸びた。

3密回避と運動不足解消で人気

 自転車は昨春以降、電車やバスに代わり通勤・通学時に「3密」を避ける交通手段として、世界的に人気が高まった。在宅勤務による運動不足を解消するため、スポーツサイクルの需要も高まるなど、世界中で自転車に追い風が吹いている。

 シマノによると、「新型コロナを契機とした世界的なサイクリングブームは今年に入っても衰えを見せず、自転車に対する需要は引き続き高い水準を維持している」という。

 とりわけシマノは欧州や米国市場で自転車部品や関連商品の…

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川口雅浩

経済プレミア編集部

1964年生まれ。上智大ドイツ文学科卒。毎日新聞経済部で財務、経済産業、国土交通など中央官庁や日銀、金融業界、財界などを幅広く取材。共著に「破綻 北海道が凍てついた日々」(毎日新聞社)、「日本の技術は世界一」(新潮文庫)など。財政・金融のほか、原発や再生可能エネルギーなど環境エネルギー政策がライフワーク。19年5月から経済プレミア編集部。