
星野リゾートは7月、大分・別府に温泉旅館「界 別府」を開業しました。別府は全国有数の温泉地ですが、地元では「人気が落ちてきたのではないか」と心配する声があります。観光地にも栄枯盛衰はつきものです。星野佳路代表はどう見ているのでしょう?
星野佳路の家業のメソッド
私は全国の観光地を見ていますが、「別府は強い」と感じています。別府には2019年に、英インターコンチネンタルホテルズグループが開業して、世界に情報が発信されています。オリックスグループが運営する「杉乃井ホテル」も非常に好調です。
そこに、星野リゾートが「界 別府」をオープンさせました。こうした新規投資が入ってきていて、地元で言われるような「心配な感じ」を、私は持っていません。
圧倒的な温泉資源があり、独自の文化がある。豊富な労働力もありますし、空港アクセスなど交通インフラもしっかりしていて、簡単に揺らぐような観光地ではないと考えています。
ただし、逆に言うと、それほど困っていないから、観光地として「抜本的に良くしていこう」「今あるものを捨ててでも、みんなでまとまろう」という動きにはなりにくい側面があると思います。今でも、そこそこ良い状況の中では、利害関係が先に立って、関係者がまとまりづらい。長期的に見ると、そういう不安はあるかもしれません。
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