イマドキ若者観察

五輪で注目「スケボー」にハマって変わった若者の世界観

藤田結子・明治大商学部教授
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東京五輪でスケートボードは注目された。写真は女子パークで金メダルを取った四十住さくら選手=有明アーバンスポーツパークで2021年8月4日、宮間俊樹撮影
東京五輪でスケートボードは注目された。写真は女子パークで金メダルを取った四十住さくら選手=有明アーバンスポーツパークで2021年8月4日、宮間俊樹撮影

 新型コロナウイルス感染拡大という状況で、東京オリンピック開催は賛否で世論が割れました。そんな中、国や上下関係にとらわれず仲間をリスペクトする10代のスケーターたちが注目を集めました。スケートボードを扱う店やレッスンへの問い合わせも増えたと報道されています。今回は、現役学生が東京都内の公園にあるスケートパークを訪れ、スケボー文化についてリポートします。

スケートパークとは

 今春、学生たちは都内2カ所のスケートパークに通い、スケボーをしている若者たちに声をかけ、聞き取り調査を行いました。スケートパークとは公園内に存在するスケボー専用の広場のことです。

 それぞれのスケートパークには、常連がいます。特定のパークに通うことで、他のスケーターと顔見知りになり、仲良くなっていきます。スケボー用語に、「ローカル」という言葉があり、「特定のスケートパークを常に利用している人たち」のことを指します。

 パークでは、誰かが「メーク」(技を成功すること)したときに、スケーターたちは一緒になって喜びます。そんな光景はオリンピックでも見られました。

ファミリーや初心者にも利用しやすいパーク

 また、各スケートパークには、利用者やコミュニティーに特徴があることがわかりました。東京都の東側にあるA公園のスケートパークでは、スケボーを始めたばかりの初心者から上級者まで、幅広い人たちがスケボーを楽しんでいました。年齢層は小さな子どもから中高年まで、友人グループや親子などでやって来ます。

 スケボーの初心者が練習をしていると、常連の上級者が教える光景もみられます。たとえば、初心者の若者が苦戦していると、それを見ていたベテ…

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藤田結子

明治大商学部教授

東京都生まれ。慶応義塾大を卒業後、大学院留学のためアメリカとイギリスに約10年間滞在。06年に英ロンドン大学で博士号を取得。11年から明治大学商学部准教授、16年10月から現職。専門は社会学。参与観察やインタビューを行う「エスノグラフィー」という手法で、日本や海外の文化、メディア、若者、消費、ジェンダー分野のフィールド調査をしている。