なるほど電車ニュース

コロナ禍直撃 京阪・JR西・名鉄が「昼間の列車」削減へ

土屋武之・鉄道ライター
  • 文字
  • 印刷
京阪電鉄は日中の特急、準急、普通の運転本数を変更
京阪電鉄は日中の特急、準急、普通の運転本数を変更

 コロナ禍による乗客減の影響で、終電時刻の繰り上げや深夜帯の減便は今や珍しくもなくなった。だが、ここ最近、「日中の列車」の削減に踏み込んだ秋のダイヤ改正の発表が相次いでいる。京阪電鉄(9月25日実施)、JR西日本(10月2日実施)、名古屋鉄道(10月30日実施)などがそうだ。

 いずれの会社も変更、見直しなどと穏当に表現しているが、昨今の鉄道業界を取り巻く厳しい情勢からして増便であるはずもない。

 先駆けとなったのは東急電鉄の今春のダイヤ改正(3月13日)だろう。郊外と都心を結ぶ田園都市線を中心に昼間の電車を削減した。今後も追随する会社が現れる可能性は高い。

京阪は平日昼間の乗客が約42%減

 今回は京阪電鉄のダイヤ改正を例に見ていく。

 京阪本線(淀屋橋―出町柳)では現在、普通列車のほか、主要駅にのみ停車する「特急」や、途中から各駅停車となる「準急」などが走る。大阪の都心から京都方面に向かう列車で見ると、平日の日中(午前10時~午後3時台ごろ)は特急、準急、普通がそれぞれ毎時6本、計18本だ。

 それがダイヤ改正後は毎時4本ずつとなり、快速急行が毎時2本追加されて計14本となる。1時間で4本の削減だ。快速急行は特急停車駅のほか、準急停車駅の中でも乗降客が多い3駅に停車する。特急と準急の性格を併せ持つ列車だ。

 また、朝ラッシュ時(平日午前7~8時台)に京都側から大阪の都心に向かう列車も、63本から58本へ5本減る。京阪本線は7~8両編成が多いから35~40両分で、5000~6000人程度の輸送力削減だ。さらに夕方以降の時間帯も運転間隔を広げる。

 京阪電鉄は京阪線の19年と21年の輸送人…

この記事は有料記事です。

残り794文字(全文1492文字)

土屋武之

鉄道ライター

1965年、大阪府豊中市生まれ。大阪大学で演劇学を専攻し、劇作家・評論家の山崎正和氏に師事。出版社勤務を経て97年に独立し、ライターに。2004年頃から鉄道を専門とし、雑誌「鉄道ジャーナル」のメイン記事などを担当した。東日本大震災で被災した鉄道路線の取材を精力的に行うほか、現在もさまざまな媒体に寄稿している。主な著書に「ここがすごい!東京メトロ」(交通新聞社)、「きっぷのルール ハンドブック」(実業之日本社)など。