クルマ最新事情

日産・内田社長「失った日産らしさ必ず取り戻す」

川口雅浩・経済プレミア編集長
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新型「フェアレディZ」の模型をバックに毎日新聞のインタビューに答える日産自動車の内田誠社長=横浜市の日産自動車本社で2021年8月2日、宮本明登撮影
新型「フェアレディZ」の模型をバックに毎日新聞のインタビューに答える日産自動車の内田誠社長=横浜市の日産自動車本社で2021年8月2日、宮本明登撮影

内田社長に聞く「日産のこれから」(1)

 2期連続で最終(当期)赤字だった日産自動車が3年ぶりに最終黒字となる業績予想(2022年3月期)を発表した。日産は最悪期を脱し、回復軌道に乗ったのか。前会長のカルロス・ゴーン被告が残した負の遺産とどう決別し、これからどんなクルマを出そうとしているのか。「失った日産らしさを取り戻したい」と語る内田誠社長兼最高経営責任者(CEO)に聞いた。【聞き手は経済プレミア編集長・川口雅浩、経済部・杉山雄飛】

 ――通期で3年ぶりとなる最終黒字の業績予想を7月28日に発表しました。足元の業績は上向いているのでしょうか。

 ◆当社のグローバルの販売台数は急回復しています。最大の米国市場では販売の質が向上し、業績が良くなっています。手前みそですが、昨年出したクルマはお客様から非常にご好評をいただいています。米国で発売した新型「ローグ」(日本名「エクストレイル」)や、日本発売の新型「ノート」などがそうです。今まで日産ができなかったところを、きちんとできたクルマだと思っています。

 ――「販売の質の向上」とは何ですか。

 ◆当社の場合、ゴーン前会長の時代に過度な販売台数を追ったのが間違いでした。11年6月に発表した中期経営計画では、当時5.8%だった世界のマーケットシェア(市場占有率)を8%以上にしようとしました。8%というのは相当にハードルが高く、ブラジルなど、いろんな市場に手を広げすぎました。

 過度な台数を追おうとすると、販売奨励金を積むことになります。例えば200万円のクルマを値引きして170万円で売ると、それが当たり前になって、新型になっても誰も170万円以上出さなくなります。…

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川口雅浩

経済プレミア編集長

1964年生まれ。上智大ドイツ文学科卒。毎日新聞経済部で財務、経済産業、国土交通など中央官庁や日銀、金融業界、財界などを幅広く取材。共著に「破綻 北海道が凍てついた日々」(毎日新聞社)、「日本の技術は世界一」(新潮文庫)など。財政・金融のほか、原発や再生可能エネルギーなど環境エネルギー政策がライフワーク。19年5月から経済プレミア編集部。