鉄道カメラマン見聞録

千曲川沿いを行く「JR飯山線」雪深い日本の原風景

金盛正樹・鉄道カメラマン
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最初に飯山線を訪れた1996年当時は、キハ52形やキハ58系といった旧型の気動車が活躍していた=長野県の飯山線・横倉-森宮野原間で1996年1月、金盛正樹撮影
最初に飯山線を訪れた1996年当時は、キハ52形やキハ58系といった旧型の気動車が活躍していた=長野県の飯山線・横倉-森宮野原間で1996年1月、金盛正樹撮影

ローカル鉄道・飯山線の魅力(上)

 今回は1996年から5年間、私が情熱を傾けて撮影に取り組んだ非電化・単線のローカル鉄道、JR飯山線を紹介します。雪深い長野県と新潟県を結ぶこのローカル鉄道の魅力とは何でしょうか。

 JR飯山線は長野市の豊野駅から新潟県長岡市の越後川口駅まで延長96.7キロの鉄道で、沿線住民の生活の足となっています。長野県では千曲川、新潟県では信濃川に沿って走っています。

 全線が非電化で、現在はディーゼル車の「キハ110系気動車」が走っています。100キロ近い総延長は、ローカル鉄道としては長い部類に入ります。

「雪国の鉄道撮ってみたい」

 私が飯山線の魅力に取りつかれ、撮影に通うようになったのは、1996年1月のこと。「雪国の鉄道を撮ってみたい」との衝動からでした。

 当時はまだフリーのプロカメラマンになる前で、広告写真の撮影プロダクションに勤めている頃でした。私がフリーカメラマンとして独立したのが96年10月のことなので、そろそろ独立を見据えて、作品をためようと意欲的に活動していた時期でした。

 しかし使える休みは2日しかなく北海道や東北へは行けません。そこで当時住んでいた川崎市から車でアクセスのよい長野方面に向かい、飯山線と出合いました。

 沿線にたどり着くとあまりの雪深さに衝撃を受けました。ここは日本有数の豪雪路線です。それまで雪に馴染みのなかった私にとって、それは見たことのない美しさでした。夢中になって撮影をしました。

 列車の本数が少ないこともあり、2日間の撮影では満足できず、またすぐに行きたくなりました。次はあっちで、今度はこっちでと、行く度にさらに撮りたい場所が…

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金盛正樹

鉄道カメラマン

 1967年神戸市生まれ。千葉大学工学部画像工学科卒業後、商業写真プロダクション「ササキスタジオ」に7年間在籍。1996年からフリー。鉄道専門誌や一般誌に写真を発表している。「鉄道と名のつくものは、実物から模型、おもちゃまで何でも撮影する」がモットー。日本鉄道写真作家協会(JRPS)会員。鉄道と同じくらいクルマも好きで、愛車はスズキジムニー。機械式カメラ、日本史、日本刀など趣味多数。