地域で光る小さな会社

日本で唯一?4000個試食した「バーガー研究家」の大望

櫻田弘文・クエストリー代表取締役
  • 文字
  • 印刷
バーガー研究家と飲食店経営者の二つの顔を持つ白根智彦さん=筆者提供
バーガー研究家と飲食店経営者の二つの顔を持つ白根智彦さん=筆者提供

 大手ハンバーガーチェーンのファストフードとは一線を画す「グルメバーガー」が、2000年ごろから流行し始めた。多くの専門店ができ、新たな食のジャンルとなっている。このグルメバーガーをこれまで4000個超試食し、日本で唯一という「バーガー研究家」を名乗る人がいる。東京・八丁堀で飲食店を経営するというもう一つの顔を持つ白根智彦さん(56)だ。

 新型コロナウイルス禍で逆風にさらされる飲食業界の中で、二つの顔のそれぞれで目標を持つ白根さんの取り組みを紹介したい。

グルメバーガー4000個超を試食

 グルメバーガーは多くの専門店があり、それぞれの店がハンバーガーパテや、パテをはさむバンズのほか、トッピングに独自の工夫を凝らしている。一口ではほおばれないほどの大きさを誇るものもある。

 白根さんは、グルメバーガーについて「作り手の趣向が掛け算のように楽しめることが知られていない」と話す。食材の食感や温度に配慮した配置から、見た目の美しさ、口の中で食材が混じり合って作り出される味までを計算して作るものなのだという。コロナ前は、仕込みから店舗の運営までを店主自ら行う個人経営の専門店を中心に年100店以上を訪ね、4000個を超えるハンバーガーを試食した。

 こうした実績をもとに、バーガー研究家として、グルメバーガーの話題店の紹介や味の評価だけでなく、独自のハンバーガー論を飲食専門誌などに展開している。テレビ番組に出演することもある。

 18年にはグルメバーガーに関する専門書を出版した。「グルメバーガーは、調理法や食材の自由度が高いため、一つの食文化として一貫性に欠ける面があります。グルメバーガーの系譜…

この記事は有料記事です。

残り1589文字(全文2287文字)

櫻田弘文

クエストリー代表取締役

1955年山梨県生まれ。日本大学卒業後、78年に販売促進の企画・制作会社に入社。2001年、クエストリーを設立して独立。中小企業経営者向けの「クエストリー・ブランディングクラブ」を主宰する他、数多くの専門店や飲食店のブランディングを実践的に指導している。