スルガ銀行 不正の構図

シェアハウス不正融資「最後の調停」弁護団が申し立て

今沢真・経済プレミア編集部
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シェアハウス問題で記者会見する河合弘之弁護士(右)ら=東京都千代田区で2021年8月31日、今沢真撮影
シェアハウス問題で記者会見する河合弘之弁護士(右)ら=東京都千代田区で2021年8月31日、今沢真撮影

 シェアハウス「かぼちゃの馬車」をめぐるスルガ銀行の不正融資問題で、被害救済弁護団が8月31日記者会見し、購入者409人について東京地裁に民事調停を申し立てたと発表した。今回の調停申し立ては第3次になる。弁護団は今回で調停申し立てを終了する考えを明らかにした。

 シェアハウスの不正融資に関しては2019年秋に第1次の調停が始まった。調停のなかで同行は全面的に不法行為を認め、購入者が物件を手放す代わりに借金を免除する解決策で20年3月に弁護団と合意した。その後、第2次調停も行われ、同様の内容で決着していた。第3次調停も、来年3月をメドに同じ内容で解決し手続きを終える見通しだ。

購入者951人が「借金免除」

 第1次調停は257人、第2次調停は285人で、第3次を合わせると全体で951人になる。調停にかけられたシェアハウスの物件総数は1218棟、融資総額は1532億円にのぼった。

 一方、スルガ銀行側が公表したシェアハウス購入者の総数は1258人、融資総額は2035億円だった。購入者の4人に3人が、民事調停を通じて借金を免除されることになる。

 購入者のうち弁護団の調停を通じて借金免除を受けないのは約300人。弁護団によると、このうち約100人は、別の弁護士が調停申し立てを模索しているとの情報があるという。この件をスルガ銀行に確認したが「個別の説明は差し控える」との回答だった。

 残る約200人についても詳細は判明していない。このなかには、借金が返済できない事態に直面して自己破産した人が相当数含まれるとみられる。さらに弁護団によると、病死や自殺など死亡により、融資時に契約した生命保険で返済…

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今沢真

経済プレミア編集部

1983年毎日新聞入社。89年経済部。日銀キャップ、財研キャップ、民間企業キャップを歴任。2013年論説委員。15年経済プレミア創刊編集長。19年から同編集部。16年に出版した「東芝 不正会計 底なしの闇」(毎日新聞出版)がビジネス部門ベストセラーに。ほかに「東芝 終わりなき危機」など。16~18年度城西大非常勤講師。