経済プレミア・トピックス

河野太郎氏が自民党総裁選出馬したら「原発どうなる?」

川口雅浩・毎日新聞経済プレミア編集長
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自民党総裁選への出馬が注目される河野太郎規制改革担当相=東京都千代田区で2021年9月6日、竹内幹撮影
自民党総裁選への出馬が注目される河野太郎規制改革担当相=東京都千代田区で2021年9月6日、竹内幹撮影

 菅義偉首相が自民党総裁選に出馬せず、退陣する意向を示したことで、原発や気候変動対策など環境エネルギー政策が総裁選の争点となるか注目されている。

 昨年9月に就任した菅首相は就任直後の10月、「2050年までに国内の温室効果ガス排出量を実質ゼロにする」と宣言した。今年4月には「30年度までに排出量を13年度比で46%削減する」という目標を打ち出し、日本政府の国際公約とした。

 新型コロナウイルス対策で後手に回り、目立った成果がない菅政権だったが、安倍晋三前政権が15年に決定した「13年度比26%減」を大幅に上回る数値目標で、気候変動対策は唯一ともいえる成果だった。

 もっとも「46%」という削減目標は、世界の気温上昇を産業革命前と比べ2度未満、できれば1.5度に抑えることを目指す温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」に照らすと、決して意欲的とは言えない。

 環境保護団体「WWF(世界自然保護基金)ジャパン」の小西雅子・専門ディレクターは「科学的な根拠がある至極まともな目標だが、世界平均から見ると、先進国としては最低限必要な削減量だ」と指摘している(「英断か必然か?温室ガス『2030年46%削減』を考える」参照)。

具体的な対策どうする?

 問題は次期政権が「46%削減」の目標をどのように達成させるかだ。政府が7月に示したエネルギー基本計画の改定案には、経団連など原発推進派が求める「原発の新増設」を明記せず、再生可能エネルギーの活用を「最優先」とする原則を初めて盛り込んだ。

 事実上、「ポスト菅」の首相選びに直結する今回の自民党総裁選では、菅政権が残した「46%削減」の気候変動対策やエネルギー基本計画をどう具体的に推進していくのかが問われなくてはならない。ただし、総裁選では新型コロナ対策や景気対策などが優先され、環境エネルギー政策は後回しとなる可能性もある。

 そこで注目されるのは、「脱原発」と再生可能エネルギーを重視する河野太郎規制改革担当相だ。河野氏は…

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川口雅浩

毎日新聞経済プレミア編集長

1964年生まれ。上智大ドイツ文学科卒。毎日新聞経済部で財務、経済産業、国土交通など中央官庁や日銀、金融業界、財界などを幅広く取材。共著に「破綻 北海道が凍てついた日々」(毎日新聞社)、「日本の技術は世界一」(新潮文庫)など。財政・金融のほか、原発や再生可能エネルギーなど環境エネルギー政策がライフワーク。19年5月から経済プレミア編集部