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ネイルサロン顧客獲得競争!鍵は「従業員ファースト」

田邊真以子・総合系コンサルティング会社・新規事業コンサルタント
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月1回ネイルのデザインを変えて気分転換
月1回ネイルのデザインを変えて気分転換

 「以前はキャビンアテンダントや免税店勤務など、空港関係のお客様が多かったけど、コロナで常連客が一気に減ってしまった」。私の行きつけのネイルサロンの店長が頭を抱えていた。

 店内を改装し、パーテーションや医療用マスクでコロナ対策はバッチリだが、肝心の来店客がなければ商売にならない。そんな状況の中、向かいのビルの路面に新規サロンがオープンした。検索・予約サイト「ホットペッパービューティー」によると、東京都内にある私の家から徒歩1分圏内のネイルサロンはこれで8店舗になった。

 近年店舗が増加し、顧客獲得競争が激化するネイルサロン。今回は、私の行きつけのネイルサロンでの体験から「顧客をファンにする差別化戦略」を考えていく。

今日のヒント 「行きつけのネイルサロン」

 ネイルサロンは大型の機器や設備が不要で、机と椅子が入るスペースさえあればサービスの提供が可能だ。自宅やマンションの一室を使って初期投資が少なく開業できるため、女性一人でも挑戦しやすい。

 また、ネイリストは美容師のような国家資格がないため、専門の学校には行かずに独学でなれるのも参入障壁が低い要因だ。

 ネイルサービス市場は10年以上右肩上がりで成長してきたが、ここ数年は鈍化し、市場は成熟しつつある。

 一方、出店数の増加傾向は止まらず、2015年から18年の3年間で15.1%増。約3700店舗も増えている。そのため、1店舗当たりの売上高は年々減少し、コロナショックで倒産してしまった店も少なくない。

 競合の多い都市部では、価格競争が繰り広げられており、都内の方が地方より安い価格でサービスが受けられることが多いと…

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田邊真以子

総合系コンサルティング会社・新規事業コンサルタント

1990年生まれ。青山学院大学卒業後、毎日新聞社に入社。広告部門で自治体・大学・不動産会社等の広報マーケティング支援を担当した後、経営企画室にてベンチャー企業投資や新規事業に従事。「全国高校eスポーツ選手権」を立ち上げ、国内におけるeスポーツブームを牽引した。2019年から現職で、クライアントの新規事業を支援。