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五輪選手村マンション「晴海フラッグ」は誰が買う?

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難しいポジションにある晴海フラッグ
難しいポジションにある晴海フラッグ

11月から販売再開

 首都圏マンション市況を見るうえで試金石となるのが、11月から販売が再開される「晴海フラッグ」だ。東京オリンピック・パラリンピックの選手村として使われた後、分譲マンションとしてリノベーションを施し、2024年3月に引き渡しを予定する。当初は23年の引き渡し予定だったが、東京オリ・パラが今夏に1年延期されたことで販売も中断していた。

 東京都が所有する中央区晴海5丁目にある東京国際見本市会場跡地の約18ヘクタールを、都および三井不動産レジデンシャルなどデベロッパー11社が開発する。計画戸数は5632戸で、うち7割超の4145戸が分譲対象となっている。このうち東京オリ・パラ終了後に着工予定の地上50階建てのタワーマンション2棟1455戸を除く、17棟2690戸が販売対象となっている。

 すでに19年に900戸程度が分譲、完売したとされているが、引き渡し状況の詳細は明らかではない。関係者の話などによれば、五輪延期やそれに伴う引き渡し延期などを理由に相当数のキャンセルが発生し、販売側もペナルティーなしでのキャンセルに応じたと報道されている。11月からの販売戸数はまだ詳細が発表されていないが、総数ではまだ2000戸近くの販売住戸がある。

 不動産経済研究所によれば、首都圏1都3県の20年の分譲マンションの販売戸数は2万7228戸であり、2000戸規模の販売住戸は1割弱にも相当する大量供給となる。この売れ行きが今後の市況を大きく左右するため、業界は固唾(かたず)をのんで見守っている状況だ。

中古よりも「安さ」が特徴

 晴海フラッグのマンションとしての評価を整理してみよう。現…

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