海外特派員リポート

日本と中国どう違う?北京特派員の「コロナ隔離生活」

小倉祥徳・毎日新聞中国総局(北京)特派員
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中国から一時帰国した際、諸手続きを終えてたどりついた成田空港の出口=千葉県成田市で8月11日、小倉祥徳撮影
中国から一時帰国した際、諸手続きを終えてたどりついた成田空港の出口=千葉県成田市で8月11日、小倉祥徳撮影

日本と中国「コロナ隔離体験記」(1)

 昨年10月に特派員として中国・北京に単身赴任した私は、8月中旬に日本に一時帰国し、2週間の自主隔離生活を経験した。隔離を承知で帰国したのは、妻と1歳の長女を連れて中国に戻るためだ。

 中国では空港で厳しい入国審査を受け、家族3人で3週間、ホテルの自室から一歩も外に出られない隔離生活を強いられた。もちろん、これも覚悟のことで、中国で妻子と暮らすためにはやむを得なかった。

 家族3人で過ごした中国の隔離生活とはどんなものだったのか。日本帰国時の2週間の自主隔離生活とは何が違ったのか。入国審査に伴う日中の新型コロナウイルス対策の違いを3回に分けてお伝えしたい。いずれの隔離生活も、私には驚きの連続だった。

空港出たら「野放し状態」

 8月11日夜、私は中国・青島から成田空港に到着した。降機後は空港ターミナルの通路に並べられたパイプ椅子でしばらく待機し、健康状態のチェックや誓約書の記載を求められた後、順々に移動。唾液によるPCR検査や自主隔離中に使用するアプリの説明などを受け、出口にたどりついたのは着陸から約3時間後だった。

 一連の手続きの導線は予想以上にしっかりしていた。対応するスタッフも親切だったが、少々気になる点もあった。

 まず、PCR検査の結果待ちに30分ほどかかり、座席の間隔は空いていたものの、帰国者数十人がまとまって待機していたことだ。私の周りは、感染者を抑え込んでいる中国からの搭乗者が多いと見られるため、感染者がいる確率は極めて低そうだったが、感染者の多い他国便だったら「空港感染」のリスクがあるのではないかと心配になった。

 また、日本ではホテル隔離の必要がない中国からの入国だったとはいえ、出口からの行動は完全に「野放し」状態だった。

 私は家族に空港まで車で迎えに来てもらったが…

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小倉祥徳

毎日新聞中国総局(北京)特派員

東京都生まれ。2001年入社。秋田支局を経て06年から東京経済部で財務省、内閣府、経済産業省、国土交通省、日銀、証券、エネルギー業界などを担当。17~19年には中部本社でトヨタ自動車などを取材した。東京経済部、外信部を経て20年10月から経済担当の中国総局(北京)特派員。