ニッポン金融ウラの裏

「銀行業務は衰退」新生銀行はいま何で稼いでいるのか

浪川攻・金融ジャーナリスト
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新生銀行=2021年10月撮影
新生銀行=2021年10月撮影

 2000年に発足した新生銀行(旧日本長期信用銀行)は、当初「常軌を逸したやり口」と指摘された苛烈な“貸し剥がし”を行い、法人顧客の基盤を失った(10月13日掲載「公的資金を返せない新生銀行“ダメダメ”だった21年間」)。このやり方はそれ以後、経営を圧迫し続けた。法人取引に代わる安定的な事業モデルを構築できなかったからだ。それは“自業自得”でもあった。

 八城政基社長の主導で模索したのは個人顧客向けの「リテールバンキング」強化だった。八城氏は、個人ローンなどリテール部門に力を入れて成長した米大手銀行シティバンクの在日代表を務めており、当然の選択と言えた。ATM(現金自動受払機)の手数料無料化などを打ち出し、銀行サービスの顧客満足度でトップに躍り出たときもあった。

「リテール強化」長続きせず

 しかし、長続きはしなかった。八城氏に代わり05年に社長となったティエリー・ポルテ氏のもとで、同行は国内外の不動産関連の証券化商品に投資するなど、投資銀行業務を積極化さ…

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浪川攻

金融ジャーナリスト

1955年、東京都生まれ。上智大学卒業後、電機メーカーを経て、金融専門誌、証券業界紙、月刊誌で記者として活躍。東洋経済新報社の契約記者を経て、2016年4月、フリーに。「金融自壊」(東洋経済新報社)など著書多数。