
「日本を代表するキャラクターは何ですか?」と聞かれたら、あなたは何と答えますか。キャラクター文化が発展している日本の場合、選択肢が多すぎて答えに悩む方が多いだろう。
ドラえもん、ピカチュウ、マリオ、ドラゴンボール、アンパンマンなど、人気キャラクターの多くはアニメやゲームなどストーリーのある世界から誕生している。作品を外国語に翻訳することで海外でもファンを増やし、今や「クールジャパン」の一つとして政府が推進するまでになった。
世界で勝負できる一大産業として日本になくてはならない存在となったキャラクターたちだが、中でも私は「ハローキティ」が特別な存在だと考える。
今回は、漫画やゲームのためではなく、キャラクターグッズとして売り出すことを目的に生み出されたハローキティが、世界に「カワイイ文化」を広げるほどの人気者になった理由を考えていきたい。
今日のヒント「世界中で愛されるハローキティ」
東京・六本木にある六本木ヒルズの東京シティビューで開催中の「サンリオ展」に足を運んだ。3歳の女の子と母親、女子高生の2人組、20代の男性、50代の主婦グループ、この客層の広さがサンリオキャラクターの強さを物語る。
なぜ、サンリオは年齢や性別に関係なく「カワイイ」と思えるキャラクターを生み出すことに成功したのだろうか。そこには二つの秘密がある。
まずサンリオでは、「カワイイ」を考…
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田邊真以子
総合系コンサルティング会社・新規事業コンサルタント
1990年生まれ。青山学院大学卒業後、毎日新聞社に入社。広告部門で自治体・大学・不動産会社等の広報マーケティング支援を担当した後、経営企画室にてベンチャー企業投資や新規事業に従事。「全国高校eスポーツ選手権」を立ち上げ、国内におけるeスポーツブームを牽引した。2019年から現職で、クライアントの新規事業を支援。