毎日家業×創業ラボ

星野リゾート代表が語る「エコツーリズム」のメソッド

星野佳路・星野リゾート代表
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流氷の上で羽ばたくオオワシ=北海道・知床の羅臼町沖で2018年、梅村直承撮影
流氷の上で羽ばたくオオワシ=北海道・知床の羅臼町沖で2018年、梅村直承撮影

 地域の自然を生かしたエコツーリズムに取り組みたいけど、どうしたらいいの? 星野リゾートの星野佳路代表には、読者からこんな質問も届いています。エコツーリズムを伸ばすことができれば、訪日外国人客(インバウンド)が都市部に偏るインバウンド格差の解消にもつなげられます。星野さん、どんなことを大切にすればいいのでしょう?

星野佳路の家業のメソッド

 旅行市場はこの30年で大きく変わってきました。団体旅行時代から個人旅行時代へ。この流れは、東京や大阪といった都市も含め、温泉地や旅館、リゾートも「マスから個人へ」と形態が変わってきました。

 自然にまつわる観光も、同じ流れで考えないといけません。国立公園内の観光地に行くと、いまだにバスの周遊旅行が多いと感じます。1カ所ごとの滞在時間が短く、景勝地を背景に集合写真を撮影して、次の場所に移動するという昔ながらのスタイルです。

 私は、海外からの旅行者や日本の国内旅行者が、もっと自然を体験でき、より深い知的好奇心を満たすエコツーリズムのコンテンツをしっかり用意していくことが大切だと考えています。

 もう少し詳しく説明します。エコツーリズムは、写真を撮って、すぐ次の場所に行くというニーズではなく、自然がなぜ…

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星野佳路

星野リゾート代表

 1960年、長野県生まれ。慶応大経済学部卒業後、米コーネル大ホテル経営大学院修士課程修了。91年に星野温泉(現・星野リゾート)代表。温泉旅館だった家業を「世界で通用するホテル会社」にするとの目標のもと、所有と運営を一体とする日本の観光産業でいち早く運営特化戦略をとり、大きく変貌、成長させた。