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「何でもシェア」時代!既存産業のピンチとチャンス

田邊真以子・総合系コンサルティング会社・新規事業コンサルタント
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 民泊仲介の「Airbnb(エアビーアンドビー)」やライドシェアの「Uber(ウーバー)」など、米国発のシェアリングエコノミーが世界各国に浸透したことで、人々の生活様式や消費への考え方は激変した。20~30代を中心に「所有するよりシェアする」という概念が定着し始めている。

 シェアリングエコノミーとは、個人や企業が所有する資産をサービス事業者を介して不特定多数の人に貸し出し、共有する経済の動きを指す。

 シェアされる資産は主に五つに分類される。①部屋や駐車場などの「スペース」②洋服やバッグなどの「モノ」③車や自転車などの「移動手段」④家事や育児などの「スキル」⑤クラウドファンディングや寄付などの「お金」――だ。

 現在、日本における市場規模は約2兆円。新型コロナウイルスの状況次第ではあるが、2030年度には14兆円まで拡大すると言われている。

 今回は、シェアリングエコノミーの普及がもたらす、既存のビジネスモデルのピンチとチャンスについて考えていきたい。

今日のヒント「潜在ニーズを引き出すシェアリング」

 ここ数年、結婚式に参列する際、友人から「ドレスも靴もバッグも全部レンタルした」と聞くことが増えた。男性の場合、基本的には礼服1着あれば困ることはないだろう。しかし女性の場合は、季節や年齢によってスカートの丈や色味、素材のトレンドが変わるため、1着を何年も着回すのは難しい。

 結婚式はそう頻繁にあるものではないため、それなりに高い買い物であるもかかわらず、1~2回しか着ないままクローゼットの奥に眠るドレスを持っている女性は多い。こういった事情から、ドレスのレンタルサービスで貸し借りする人が増え、サービス事業者も増加傾向にある。

ドレス、ベビー用品に車や自転車も

 また、子育て家庭において、ベビーカーやベビーベッド、おもちゃのシェアリングサービスも…

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田邊真以子

総合系コンサルティング会社・新規事業コンサルタント

1990年生まれ。青山学院大学卒業後、毎日新聞社に入社。広告部門で自治体・大学・不動産会社等の広報マーケティング支援を担当した後、経営企画室にてベンチャー企業投資や新規事業に従事。「全国高校eスポーツ選手権」を立ち上げ、国内におけるeスポーツブームを牽引した。2019年から現職で、クライアントの新規事業を支援。