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リベラルすぎ?米国の高速道路が「改名」されそうな理由

古本陽荘・毎日新聞北米総局長
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変わる歴史認識(撤去されたリー将軍の像)
変わる歴史認識(撤去されたリー将軍の像)

 筆者が住んでいるのは米国の首都ワシントンDCの郊外、南部バージニア州の北部。行政区としてはフェアファクス郡に属する。ジョージ・ワシントン初代大統領のプランテーション跡地で、現在は観光地になっている「マウント・バーノン」も同じ郡にある。

 そのフェアファクス郡の交通局から最近、一枚のはがきが届いた。

“南部の英雄”の名を冠した高速道路

 米国の高速道路には番号とともに略称が付いていることが多い。この郡を貫く高速道路「ルート29」は「リー・ハイウエー」、「ルート50」は「リー・ジャクソン・メモリアル・ハイウエー」だ。はがきの趣旨は「ハイウエーの名前を変えたほうがいいと思いますか。オンラインで調査に協力してください」というものだった。

 「リー」とは、南北戦争で奴隷制を維持しようとした南部連合の司令官を務めたロバート・リー将軍のこと。「ジャクソン」も、南部連合のストーンウォール・ジャクソン将軍から…

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古本陽荘

毎日新聞北米総局長

1969年生まれ。上智大文学部英文科卒、米カンザス大大学院政治学修士課程修了。97年毎日新聞入社。横浜支局、政治部、外信部を経て2018年12月から北米総局長(ワシントン)。