人生に必要な「おカネの設計」

33歳パート妻が年金改正で「夫の扶養」こだわるか否か

岩城みずほ・ファイナンシャルプランナー
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 A子さん(33)は会社員の夫(34)と2人暮らしです。従業員数約200人の近所のスーパーでパート勤めをしています。年収は120万円です。これまで夫の扶養に入れるよう収入を抑えてきました。しかし、2022年4月の年金制度改正で社会保険料を負担するようになると聞き、今後はどのように働いたらよいのか、私のところに相談に来ました。

扶養控除と年収の壁

 A子さん夫婦のように、家計を主に担う夫がパート勤めの妻を扶養する場合、妻の収入額によって扶養控除を受けられます。扶養控除には「税法上の扶養」と「社会保険上の扶養」の二つがあります。

 税法上の扶養は、所得税や住民税の控除、配偶者控除、配偶者特別控除があります。所得税の負担がないのは年収103万円以下で、「103万円の壁」といわれます。

 社会保険上の扶養は、原則「130万円の壁」があります。年収130万円以下の場合、夫の扶養に入ることができ、健康保険と年金保険料がかかりません。

 妻の収入が130万円超になると、妻は夫の扶養から外れ、第1号被保険者として国民年金と国民健康保険制度に加入することになります。保険料を支払うことになるため、その分の手取りが減るのを避けるために働く時間を抑える人が少なくありません。

「106万円の壁」の範囲が拡大へ

 社会保険上の扶養には、もう一つ「106万円の壁」があります。従業員数501人以上の企業で働き、週の所定労働時間が20時間以上▽雇用期間が1年以上の見込み▽賃金が月8万8000円(年約106万円)以上▽学…

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岩城みずほ

ファイナンシャルプランナー

CFP認定者、オフィスべネフィット代表、NPO法人「みんなのお金のアドバイザー協会(FIWA)」副理事長。金融商品の販売によるコミッションを得ず、中立的な立場で顧客の利益を最大限にするコンサルティングを実践し、講演や執筆活動も行っている。著書に「人生にお金はいくら必要か」(共著、東洋経済新報社)、「やってはいけない!老後の資産運用」(ビジネス社)などがある。