
年明けの1~3月は新築戸建て住宅の引き渡しが集中する。引き渡し前には注文主(施主)が建設工事の仕上がりを最終確認する「内覧会」がある。不具合や是正すべき点があれば、引き渡しまでに手直しや交換を要求できる「完成検査」にあたる重要な場だ。自分の理想通りの住まいを手に入れるためには、ぜひとも後悔のないように臨みたい。ポイントを解説しよう。
「午前9時スタート」が望ましいワケ
内覧会とは、完成した住宅が契約通りに建てられているか、施工ミスや不具合がないかなどを確認する「最終チェック」だ。あわせて住宅の設備機器などについても説明を受ける。
注文主は、問題があれば指摘して対応を求め、売り主・施工業者と注文主の双方で問題がないことを確認して初めて引き渡しとなる流れだ。
住宅が完成すると、施工業者から連絡があり、内覧会の日程を決めることになる。
日取りは、引き渡しの2週間以上前、遅くとも1週間前までにしたい。仮に問題があった場合、引き渡しまでに手直しする時間が必要なためだ。
時間は午前9~10時の早いスタートがいい。建物のチェックは、建築士でも2時間程度はかかり、機能点検や内装材の傷や汚れなどを細かく見ていけば4時間くらいかかるのも珍しくない。この時期の日没は早い。塀や門、庭、車庫など外回り(外構)や照明器具のない部屋などをチェックするには、日照が良好な時間帯をできるだけ確保したい。
ドアの確認「普通の力加減」で
当日、まず確認すべき点は三つだ。
一つ目は、図面と実際の建物に違いがないかどうか。たとえば、ドアの開閉方向や窓の位置、照明器具やコンセント・スイッチ類の数などだ。図面に書かれた…
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さくら事務所
個人向け不動産コンサルティング
業界初の個人向け総合不動産コンサルティングサービス会社として1999年設立。本社は東京都渋谷区。住まいの「かかりつけのお医者さん」である住宅診断(ホームインスペクション)のパイオニアで、5万件超と国内トップの実績。マンション管理組合向けコンサルティング、不動産購入に関するアドバイスなども広く提供している。