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半導体の「次世代技術」強いのはこの日本企業

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高まる需要、進化する技術 Bloomberg
高まる需要、進化する技術 Bloomberg

 現在、半導体業界における世界売上高上位3社はインテル(米国)、サムスン電子(韓国)、台湾積体電路製造(TSMC=台湾)だ。インテルはロジック(制御や加工、演算処理などを行う半導体)、サムスンはロジックとメモリーに強く、TSMCは自前工場を持たない「ファブレス」の生産を請け負うファウンドリーである。

 半導体のうち、ロジックでは集積回路の線幅の微細化競争が激化している。かつて次世代半導体技術であったEUV(極端紫外線)露光装置の登場により、2020年には線幅5ナノメートル(ナノは10億分の1)プロセス適用の半導体生産がスタートした。現在、最先端と呼ばれる5ナノ半導体はTSMC、サムスンの2社が製造する。

 なぜ微細化が評価されるのか。それは、電気信号の流れのオン・オフを切り替える「トランジスタ」が集積した半導体は、微細化によって処理速度の高速化、省電力化、トランジスタ密度の向上を図れて、性能が向上するからだ。

 微細化はオランダのASMLによるEUV露光装置の開発で進展したが、同社の時価総額は日本企業で最大規模のトヨタ自動車と肩を並べる。日本企業でも、いち早くEUV用マスクブランクス(露光工程の回路パターンの原版「フォトマスク」の材料)の検査装置の開発に成功したレーザーテックは、21年に高値の時価総額が3兆円を超えた。最新技術を持つ企業はゲームチェンジャーとなり、株式市場で評価されるのだ。

EUV、積層化も進化

 では今後、予想される半導体の技術変化とは何か。主に(1)EUV露光技術への対応、(2)トランジスタの構造変化、(3)積層化の追求、であろう。

 まず、一つ目のEUV露光技術だ…

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