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今年はEVの当たり年? 日産・三菱自の「軽EV」どうなる

川口雅浩・経済プレミア編集部
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日産自動車が東京モーターショーで公開した軽の電気自動車=東京都内で2019年10月23日、川口雅浩撮影
日産自動車が東京モーターショーで公開した軽の電気自動車=東京都内で2019年10月23日、川口雅浩撮影

 2022年は日本の自動車メーカーから新型の電気自動車(EV)が相次ぎ登場する。日産自動車は昨年6月に予約受注を始めたスポーツタイプ多目的車(SUV)「アリア」の限定モデルを1月27日に、普及モデルを3月下旬に発売する。トヨタ自動車とSUBARU(スバル)は共同開発のSUV「トヨタbZ4X」と「スバルソルテラ」を年央に発売する。

 これらに加えて注目されるのは、日産と三菱自動車工業が共同開発し、22年度初頭に発売する軽のEVだろう。三菱自は1月14~16日に千葉市の幕張メッセで開催される自動車の祭典「東京オートサロン」に、この新型軽EVの試作車(コンセプトカー)を展示する。

 日産の軽EVをめぐっては、内田誠社長兼最高経営責任者(CEO)が昨年8月の毎日新聞のインタビューで「新しい軽のEVの価値を出し、ゲームチェンジャーにしたい」と語っている(「日産・内田社長『やはり日産のEVは違うと言われたい』」参照)。一体、どんな価値を提供し、ゲームチェンジャーとなりうるのだろうか。

新型軽EVは実質200万円

 日産アリア、トヨタbZ4X、スバルソルテラは、いずれも1回の満充電で走ることができる航続距離が500キロ前後(標準モデル、WLTCモード)と、長距離移動が可能な本格EVだ。航続距離が短いというEVの弱点を克服するため、アリアの普及モデルで66キロワット時、トヨタとスバルは71.4キロワット時と、容量の多いリチウムイオン電池を積んでいる。

 このためアリアは普及モデルで539万円と、同クラスのガソリン車に比べ割高だ。トヨタとスバルの価格は未定だが、同額レベルになるとみられる。これに対して、日産・三菱自の軽EVの電池容量は20キロワット時で、航続距離は約170キロ、価格は「実質200万円からになる見込み」という。

 内田社長は販売価格について「国からの助成金などを含め、お客様に『これならよい』と言っていただけるレベルにしたい」と語っている。市場では国や自治体の補助金を加味し、ユーザーが負担する実質的な価格が200万円を切るのではないかと期待されて…

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川口雅浩

経済プレミア編集部

1964年生まれ。上智大ドイツ文学科卒。毎日新聞経済部で財務、経済産業、国土交通など中央官庁や日銀、金融業界、財界などを幅広く取材。共著に「破綻 北海道が凍てついた日々」(毎日新聞社)、「日本の技術は世界一」(新潮文庫)など。財政・金融のほか、原発や再生可能エネルギーなど環境エネルギー政策がライフワーク。19年5月から経済プレミア編集部。