海外特派員リポート

中国の公道で初の有料「自動運転タクシー」乗ってみた

小倉祥徳・毎日新聞中国総局(北京)特派員
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百度の自動運転技術を搭載した有料タクシー=北京市内で2021年12月30日、小倉祥徳撮影
百度の自動運転技術を搭載した有料タクシー=北京市内で2021年12月30日、小倉祥徳撮影

 北京市内の公道で、自動運転タクシーの有料試験運転が2021年11月下旬から始まった。中国ではこれまでも自動運転タクシーの実証実験はあったが、公道での有料サービスは初めてという。

 日米欧などの主要国では特定条件下で完全自動運転が可能になる「レベル4」の実用化に向け、自動車メーカーやIT大手がしのぎを削っている。果たして中国勢の実力はどうなのだろう。私は実際に乗ってみることにした。

 北京市中心部から南東約10キロにある北京経済技術開発区。地下鉄駅の出口付近で、事前にダウンロードしたスマートフォンのアプリに出発地と目的地を入力し、タクシーを呼び出してみた。

 空いている車をなかなかつかまえられなかったが、10分ほど待つと予約が完了。その後15分ほどたって、屋根にレーダーがついた白塗りのSUV(スポーツタイプ多目的車)がようやく到着した。

車内は撮影禁止

 このタクシーは中国のインターネット検索大手「百度(バイドゥ)」が開発したレベル4の自動運転技術を搭載している。運転席にはスタッフが座るが、原則操作はしない。中国メディアなどによると、サービス範囲は同地区の市街地や住宅地約60平方キロの約600カ所で乗り降り可能という。

 さっそく到着したタクシーに乗り込もうとしたところ、スタッフから氏名と身分証の登録を求められた。だが、私のように外国人の場合、パスポート番号ではシステムが受け付けないことが判明。粘り強く交渉したが、どうしても難しいという。仕方なく中国人の助手に乗車体験を報告してもらうことにした。

 助手によると、…

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小倉祥徳

毎日新聞中国総局(北京)特派員

東京都生まれ。2001年入社。秋田支局を経て06年から東京経済部で財務省、内閣府、経済産業省、国土交通省、日銀、証券、エネルギー業界などを担当。17~19年には中部本社でトヨタ自動車などを取材した。東京経済部、外信部を経て20年10月から経済担当の中国総局(北京)特派員。