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さらば「パタパタ」京急川崎駅のホームから消えたもの

土屋武之・鉄道ライター
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すでに撤去された京急川崎駅の反転フラップ式案内表示機(通称パタパタ)
すでに撤去された京急川崎駅の反転フラップ式案内表示機(通称パタパタ)

 京浜急行で京急川崎駅のホームに最後まで残っていた「パタパタ」と呼ばれる行き先案内表示機(反転フラップ式)が、2月12日までに撤去され、LCD(液晶ディスプレー)式の新しい表示機に取り換えられた。“引退”を惜しむ人は多いようで、記念乗車券や記念グッズも発売されてちょっとした話題となっている。

首都圏ではほぼ最後

 撤去された反転フラップ式は、作動の際にパタパタと案内表示が切り替わる様子から、俗にパタパタと呼ばれた。2000年ごろまでは主要駅や空港ターミナルの出発案内でもよく見られた方式だ。文字や数字を書いた薄い板(フラップ)を回転させ、特急、急行といった列車種別や行き先、発車時刻などを次々と切り替えて表示する。

 日中の明るいところでも視認性がよい、消費電力が少なく長寿命、といった利点もあり、長く生き残っていた。

 一方、青色LEDの発明によってあらゆる色を表現できる「フルカラーLED式」が登場すると、パタパタは次第に姿を消していった。LED式は新しい行き先の追加などダイヤ改正にも対応しやすく、スクロールなどの動的表現も可能、外国語の表示も容易、といった利点があった。

 パタパタは首都圏の駅では京急川崎…

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土屋武之

鉄道ライター

1965年、大阪府豊中市生まれ。大阪大学で演劇学を専攻し、劇作家・評論家の山崎正和氏に師事。出版社勤務を経て97年に独立し、ライターに。2004年頃から鉄道を専門とし、雑誌「鉄道ジャーナル」のメイン記事などを担当した。東日本大震災で被災した鉄道路線の取材を精力的に行うほか、現在もさまざまな媒体に寄稿している。主な著書に「ここがすごい!東京メトロ」(交通新聞社)、「きっぷのルール ハンドブック」(実業之日本社)など。