鉄道カメラマン見聞録

トヨタの貨物列車「ロンパス」は現代のブルートレイン

金盛正樹・鉄道カメラマン
  • 文字
  • 印刷
EF210形電気機関車けん引の「TOYOTA LONGPASS EXPRESS」が東海道線を東京方面に走る=愛知県の東海道線・大高-南大高間で2012年4月12日、金盛正樹撮影
EF210形電気機関車けん引の「TOYOTA LONGPASS EXPRESS」が東海道線を東京方面に走る=愛知県の東海道線・大高-南大高間で2012年4月12日、金盛正樹撮影

 毎日全国で多数の貨物列車が走っていますが、その中に「TOYOTA LONGPASS EXPRESS(トヨタ・ロングパス・エクスプレス)」という名称を持つ特別な貨物列車があります。今回はこの列車についてお話しします。

 「トヨタ・ロングパス・エクスプレス」、通称「ロンパス」とはどんな列車で、その魅力は何でしょうか。

 列車名に「トヨタ」とある通り、自動車メーカーのトヨタ自動車専用にJR貨物などが運行するコンテナ貨物列車です。トヨタの本拠地・愛知県を含む中京圏のトヨタ関連工場製の部品を、岩手県のトヨタ自動車東日本岩手工場に運ぶのがこの列車の役目です。

 従来、国内自動車業界では工場間の部品輸送を主にトラックや船舶に頼ってきましたが、生産量増加に伴う輸送力の増強をトヨタは新たに貨物列車で図ることとし、2006年11月から運行を開始しました。

 愛知県東海市にある名古屋臨海鉄道・名古屋南貨物駅と盛岡市にあるJR東北線・盛岡貨物ターミナル駅を結ぶ約900キロを、最高時速100キロという特急列車並みのダイヤで、土休日を除き毎日運行しています。

10トントラック40台分の輸送力

 当初は1日1往復でスタートしましたが、07年10月には1日2往復に増便しました。その後、工場の生産状況に応じて、1往復が運休になったり臨時列車になったりした時期もありましたが、現在は1日2往復に戻っています。

 使用しているコンテナは31フィートコンテナという全長9245ミリの大型のもので、「TOYOTA」のロゴが付いた青色の専用コンテナです。これを1両につき2個積載したコンテナ貨車を最大20両連ね、機関車がけん引します。

 JR貨物によると…

この記事は有料記事です。

残り839文字(全文1546文字)

金盛正樹

鉄道カメラマン

 1967年神戸市生まれ。千葉大学工学部画像工学科卒業後、商業写真プロダクション「ササキスタジオ」に7年間在籍。1996年からフリー。鉄道専門誌や一般誌に写真を発表している。「鉄道と名のつくものは、実物から模型、おもちゃまで何でも撮影する」がモットー。日本鉄道写真作家協会(JRPS)会員。鉄道と同じくらいクルマも好きで、愛車はスズキジムニー。機械式カメラ、日本史、日本刀など趣味多数。