赤間清広の「ちょっと寄り道」経済ニュース

「安い日本」海外のスタバ、マックはなぜ高い?

赤間清広・毎日新聞経済部記者
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スターバックスの「カフェラテ」トールサイズ。通貨の実力や物価を測る指標にもなっている=東京都千代田区で、赤間清広撮影
スターバックスの「カフェラテ」トールサイズ。通貨の実力や物価を測る指標にもなっている=東京都千代田区で、赤間清広撮影

 欧米などを初めて訪れた日本人の多くが驚くことがある。物価の高さだ。東京が「世界一物価の高い都市」と言われていたのは、はるか昔。デフレ経済が定着して、いつの間にか海外と大きな差ができてしまったようだ。

 海外の物価の現状はどうなっているのか。ワシントン、ロンドン、北京を拠点に取材に飛び回る毎日新聞の現役特派員を動員して調査に着手した。そこから浮かび上がってきたのは「安い日本」というさみしい現実だ。

日本の物価、G7で最低?

 その国の物価水準を探るには、世界的なチェーン店を訪ねてみるのが手っ取り早い。

 まず調査したのは、コーヒーチェーン「スターバックス」。世界中の店舗で販売しているカフェラテのトールサイズの値段(税抜き)を比べると、日本円換算(3月1日時点)で最も高かったのが北京の約550円、ワシントンとロンドンがほぼ同額の約455円だった。日本は380円と最も安い。

 ファストフード最大手「マクドナルド」にも行ってみた。日本で390円で販売されているビッグマックはワシントンで約655円、ロンドンで約585円、北京で約440円。いずれも日本より高い。

 世界的なチェーン店は、規模のメリットを生かすため各国で使う食材を一括調達しているケースが多い。提供する商品、中でも「看板メニュー」は品質にばらつきが出ないよう細心の注意が払われている。

 それにもかかわらず、国によって値段に大きな差が出るのは、国ごとに通貨の強さや人件費の水準が違うからだ。為替相場で円安が進めば、円…

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赤間清広

毎日新聞経済部記者

 1974年、仙台市生まれ。宮城県の地元紙記者を経て2004年に毎日新聞社に入社。気仙沼通信部、仙台支局を経て06年から東京本社経済部。16年4月に中国総局(北京)特派員となり、20年秋に帰国。現在は霞が関を拠点に、面白い経済ニュースを発掘中。新著に「中国 異形のハイテク国家」(毎日新聞出版)